2001年12月15日 土曜日 ソーダ鰹

先週ウニのいいものが沢山ベルサイユの魚屋に出ていたという話をしたら、家族から「ど〜して買ってこないのよ〜」と言われてしまったので、今週はウニを買いに出かけることにしました。いつもは土曜にオートーユの市場が開いているので、ベルサイユに行くのは青果市が立っている日曜に行くことが多いのですが、魚屋で魚を買うだけなら、日曜より土曜の朝の方が絶対に品数も品質もいいのです。そこで、土曜の朝10時着を目処にベルサイユに行ってきました。

10時に到着すると、魚屋もまだ人が少なく、ゆっくり品定めができました。まずは狙いのウニ探しです。

一般にベルサイユの4軒の魚屋では、カルテルではないかと思うほど、同じ種類の魚の値段が端数までぴったり同じことが多いのですが、このウニだけは店によって大きく値段が異なっており、私も未だに値段の意味が良く分かりません。今日も、一番高いものはキロ180ff、一番安いものはキロ59ffでした。特に、高い値段で売られていたウニは、ムラサキのウニと深緑のウニが別の名前で売られていましたので、別の種類なのかもしれません。しかし、安い値段のウニは、この2種類+白っぽいウニの3種類が混ざって売られてます。

多分産地や種類、そして味が違うのだと思いますが、両方を買って確かめてみる金銭的余裕はないので(笑)、今日はキロ69ffのウニを買うことにしました。(59ffの物は、鮮度が悪かった) 写真の量で一キロです。

自宅に帰って開けてみたところ、ウニが詰まっているものと、ほとんど中身のないものとがありましたが、中身が無かったのは3個程度でしたので、もし品物がキロ150ffの物と同じなら、安いほうを買ったほうが得ですね。次回はぜひ高いものを買って食べ比べてみます。

さて、ウニと一緒に季節物としてムールを買いました。やっぱり冬はムールですよね。値段も3リットルで45ffでしたので、まあまあです。

ムールは、お昼に一リットルを塩茹でにしておやつ代わりに食べ、残りを夕食時にワイン蒸しにして食べましたが、それでも全部は食べきれなかったので、日曜日のブイヤベースの具の一部となりました。パリのムールは手軽で美味しくて、本当に家計の味方ですね(笑)。

もう一つ触手が動いたのがPalourde(アサリ)です。通常なかなかいいものがないのですが、今日はすごく良いものが出ていました。但し値段の方もキロ115ffと、それなりの値段です。アサリの酒蒸しも食べたかったのですが、今日はムールを買ったので諦めることにしました。

魚のほうは、今日は特に珍しいものが出ていませんでした。唯一珍しいものとしては、1m以上もあるAiglebarが売られていました。それも1店だけでなく、複数の店で売られていましたので、多く入荷したのでしょう。この魚、今のところ種類が同定できていないのですが、やはり見れば見るほどMaigreに似ていますので、オオニベの仲間ではないでしょうか。

さて、もう一種、久々に店頭で見たのが「Thon Bonite」の名札です。売られていたのは当然のようにAuxide(ヒラソウダ)でした。このヒラソウダ、捕獲されて少し日が経っていそうでしたが、保存状態が良さそうだったので、今年はカツオを一度も食べていないこともあり、買ってみることにしました。

ヒラソウダはキロ39ffで、1匹買っても70ff程度ですから、結構安い魚です。まあ、日本では魚屋の店頭に出ることさえ滅多にない魚ですので、この程度の値段が当然かもしれませんね。

自宅に帰って裁いてみたところ、内臓の様子は良かったのですが、やはり血抜きをしていないので刺身には不向きであることが分かりました。ソーダカツオの仲間は血液の量が多いので、釣ったらその場で血抜きをするのが美味しく食べる最大のポイントなのですが、パリの店頭で売られているものは血抜きをしていないので、体内に血が多く残り、どうしても一部固まり始めているのです。

とりあえず三枚に下ろしてみましたが、血合い部分は生で食べるには無理がありそうだったので、その部分を除いて半身を刺身にすることにし、残りの半身はサイコロ煮にすることにしました。

 

結果的には、美味しい刺身になり、家族には好評でした。でも、サイコロ煮は少し砂糖を入れて甘く煮たほうが良かったようで、ちょっと不評でした。今日は家内がお出かけだったので、全部私が最後まで料理したのですが、やっぱり煮物は家内に任せるべきですね(^^;;;;;

とうことで、今週の魚屋廻りは終りです。来週はパリはクリスマス休みです。魚屋に行けるかな?

ではでは。