2002年22日 土曜日 唐揚色々

土曜日は朝起きることができず、11時過ぎにベッドから出ます。でも、魚は食べたいのでベルサイユに向かうことにしました。玄関で偶然学校から帰ってきたあゆみに会います。

「今からベルサイユ行ってくるけど、何食べたい?」

「トロか脂の乗ったタイ。」

「お前はそればっかりだねえ。」

「でも、最近thonを食べてないよ。」

「じゃあ、thonがあったら買ってくるよ。」

ということで、ベルサイユに向かいます。

まずは恒例魚屋廻りです。今週は先週までたくさん出ていたハガツオは全く出ていませんでした。それと、Dorade Royaleが殆どいないのです。この魚が店頭にないのはすごく珍しいですね。

そのかわり、これまで見たことのなかったヤツメウナギ(Lamproie)がいました。職場のフランス人の方から、この魚は美味しいと聞いていたのですが、ちょっと料理方法も分からないし、値段もそれなりに高かった(キロ30ユーロ)ので、購入はしませんでした。

もう一種、こちらは、これまで見落としていたのですが、カナガシラ(Grondin)が、Tombeの名前で売られていました。Tombeは、Grondin perlonの別名として使われるのが普通で、今日売られていたのも、多分Grondin perlonだと思われますが、フランスの地方によっては、Grondin rougeをTombeと呼ぶこともあるので、ややこしくなります。いずれにせよ、Tombeの名札で売られているのには、これまで気づきませんでした。図鑑にTombeを追加しました。

さて、全ての店を見て廻った後、購入品を決めます。

まずはあゆみの要望で、マグロを買うことにしました。しかし、冬はマグロの良いものがなかなかありません。やっと1匹見つけて輪切りで買いましたが、大トロの部分は僅かしかついてきませんでした。

次に、これまで買ったことの無かった、Céteauを買ってみることにしました。これは、小型のシタビラメの一種で、大西洋、特にフランスとスペインに挟まれたビスケー湾(Golfe de Gascogne)特産のシタビラメです。値段も安く(キロ10ユーロ程度)、お手ごろなので、500グラムほど買ってみました。

このCéteauはから揚げにしてみようと思ったので、ついでに唐揚の材料として、その隣にあったÉperlanも買うことにしました。秋のÉperlanに比べてだいぶ大きくなりましたが、まだ1匹ずつ食べるサイズではありません。

ところで、このÉperlan、家に帰ってよく調べてみると、中に別の魚が入っています。実は、Éperlanの中に別の魚が入っているのは良くあることなのですが、大抵見たことも無い魚なので、あまり気にしていなかったのです。でも、今回の魚は一目で魚種がわかりました。パーチです。パーチは淡水魚ですから、絶対に海にはいません。ということは、このÉperlanも淡水域で採取されたということなのでしょう。それで、これまで時折混じる別種の小魚の見分けがつかなかったのですね。確かにÉperlanは降海性の魚で、淡水生活も長いのですが、日本のチカと同じであれば、このサイズのときは海にいるはずです。このÉperlanが淡水域で採取されたとすると、日本のワカサギのように陸封型のÉperlanもいるのかもしれませんね。

最後に、店内を見渡すと、珍しい物が目に入りました。新鮮そうなタコです。パリでは、タコは冷凍の解凍物が多く、新鮮な生ダコにはなかなかお目にかかれないのですが、これは間違いなく生です。ということで、このタコも買って帰ることにしました。小型ですが1匹200円程度ですのでお買い得ですね。

ということで、食材もそろい帰宅しました。

さて、夕食は、まずマグロは刺身にしましたが、脂ののりがイマイチで、トロも僅かしかありませんでした。で、赤味はしょうゆ漬けにして、翌日にまわす事にしました。

CéteauとÉperlanは予定通りから揚げにしました。から揚げは美味しいのですが、市販の唐揚粉を使うと、から揚げ粉の味が強すぎで、魚の味を楽しめないのが欠点です。Céteauの本当の味を知るためには、もう少し工夫が必要ですね。

今日の夕食で一番美味しかったのが、茹蛸のたこぶつです。塩茹でにしてブツブツに切っただけですが、これがすごく美味しくて当たりでした。やはり新鮮なタコはこれに限りますね。足を二本だけから揚げにしてみましたが、堅くなるので、やはり茹でただけの方が美味しいようです。

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さて、翌日の日曜日、家内がカキフライを食べたいと言い出して、近くの海鮮レストランの店頭からカキを買ってきました。私がカキを買うと、つい剥き易さから2番や3番を買うのですが、家内が買ってきたのは1番、それもベルサイユでは0番として売っていてもおかしくないような大型のカキです。

中身もさすがに大きく、生で食べる気にはなりませんが、牡蠣フライにはぴったりですね。美味しい牡蠣フライになりました。

前日のしょうゆ漬けにしたThonも美味しく仕上がっており、やはり赤味はづけが美味しいという結論になりました。やっぱり日本人は、醤油とわさびですね(笑)

さて、来週はそろそろカレイの煮つけが食べたいな〜〜と思いますが、もしかすると、エイに挑戦してみるかもしれません。いずれにせよ来週は煮付けと煮凝りを作ってみたいと思いますが・・・・やっぱり煮付けは家内が作った方が美味しいので、家内の気分次第では別の料理になるかもしれません(笑) 今週は全部私が作ったのですが、来週はどうなることやら・・・・

ではでは。