97年6月27日(金曜日) 鹿島港

今週は台風で日曜が駄目そうだし、土曜は用事があったので、釣りをするなら金曜日しかないと、金曜夜の単独釣行を決意。場所は、これまでHPで紹介しておきながら、一度も自分でやったことのなかった、鹿島港南浜でのイシモチ(ニベ)の浮き釣りに決めました。

夕方仕事を終え、自宅で着替えてから出発し、途中鹿島釣り餌センターで餌(青イソメ)を買いました。一応自宅からサンマの切り身も持ってきたのですが、やはり浮き釣りには青イソメの方が良いような気がします。餌を買うついでにイシモチの浮き釣りのことを聞こうと思ったら、お店にはイシモチの浮き釣り仕掛けが沢山売っていました。寄り戻しの下に大き目のビーズに挟まれたなつめ錘の3号くらいが入っており、その下で、やじろべえの様な天秤で二股に分け、ハリス50センチ程度と70センチ程度の、段差をつけたセイゴ針が付いた仕掛けです(右図参照)。これを電気浮きと組み合わせて使うようです。仕掛けが売っていたので嬉しくて、それを買っただけで棚のことを聞くのを忘れて店を出てしまいました。

現地には7時過ぎに到着。もう暗くなりはじめています。ともかくホームページ用の写真を撮るのが第一目的だったので、慌てて一番近くのはしごを駆け上がり写真撮影をしました。取りあえずはしごの掛かっているところならどこでも釣れるという事前情報を得ていたのです。その突堤は北から10番目辺りの突堤です。確かにどの突堤でもつれるような気がしますが、足場の善し悪しがあるので、明るいうちに釣り場に入って釣座を決めた方が安全です。今回は偶然目の前の突堤に誰も入っていなかったので、そこで釣ることにしました。今日は始めてなので、色々なことがやりたいので、あまり混んでない方がいいのです。

隣の突堤を見ると、事前情報通り、浮き釣りは根元の角でやっています。でも私は真中辺りまで行って、座りごごちのいいテトラを見つけ、そこを釣り座にすることにしました。ここなら、後から来た浮き釣り師の邪魔になることもないからです。案の定、しばらくすると私の入った突堤にも浮き釣り師が現れ、根元の角で釣り始めました。

さて、今日はあゆみがお留守番なので、お土産を確保するため投げ竿を準備します。なにしろ浮き釣りは釣れるかどうか分かりませんから、取りあえず勝手知ったる投げ竿で1匹は釣っておこうという作戦です。今日は投げ竿は置き竿にせざるを得ないので、天秤仕掛けで、針を飲み込ませて釣ることにしました。

投げ竿をテトラ際から10メートルほど先まで投げてドラグを緩めて置き竿とし、浮き釣りの支度をしていると、早速ドラグが鳴きます。慌ててあげてみると20センチ強のイシモチでした。ちょっと小振りですが、これでお土産確保。安心して浮き釣りに入れます。

投げ釣りをしてみて分かったのは、やはり底は餌取りが多く、餌がすぐ無くなることです。餌は5分くらいで完全に無くなります。この5分間にイシモチが来ればイシモチが釣れ、来なければ空針が戻ってくることになります。これでは置竿式では釣りにならないので、途中からしもり浮き付きの胴付き仕掛けに変えました。

さて、初めての浮き釣り開始です。棚が分からないので最初は餌を底に這わせてみたのですが、やはりすぐ餌が無くなります。結局ここで浮き釣りをする利点は餌取りから逃れられることだと判断して、浮き下を底から30センチほど切るようにしました。
すると直ぐに浮きが消し込まれます。ゆっくり合わせると魚の手応え。イシモチのようです。浮き釣りで釣った嬉しさに、しばらくやり取りをして遊んでしまいました。おかげで群れを散らしてしまったようで、それからしばらく当たりが途絶えました。しかし、浮き釣りをして初めて、イシモチが針掛かりすると相当暴れる魚だということが分かりました。

さて、これで浮きでも釣ったので安心です。その後は落ち着いて釣りを楽しみました。浮き釣りをして分かったのは、棚が結構シビアだということです。棚が30センチずれると釣れなくなるので、潮に気を付けて、底を30センチ切るくらいに合わせる必要があります。この棚のシビアさを緩和するために、イシモチの浮き釣り仕掛けは段差2本針にして棚を取りやすくしているのだと思います。

合わせの方も何度か失敗しました。どうも早すぎると抜けるし、遅すぎると吐き出されるようです。まあ、タイミング的には普通の合わせでよいので、慣れればそれほど難しくはありません。

投げ竿の方はあまり世話をしなかったのですが、結局2投に1投の割合でイシモチが釣れました。一度はイシモチと舌平目が一荷で釣れました。殆どが青イソメ餌ですが、一度だけ大型がサンマ餌を食いました。ただ全体的には、やはり浮き釣りの方が大型が来るようです。

10時を過ぎるとアタリが少なくなりました。そして11時過ぎ、取り込み途中にイシモチをテトラにぶつけて落としてしまいました。これは釣りに疲れてきたサインです。やはり平日は疲れが早く出ます。何しろ一人でテトラの上で釣りをしているわけですから、疲れてきたら危険ということで、ここで納竿しました。

結局30センチクラスを含め、25センチクラスのイシモチを10匹以上と舌平目1匹の釣果でした。正味3時間の釣りですし、投げ釣り、浮き釣りともに、ポイントを探って遠くから近くまで投げ分けたりしていた割には良く釣れました。
浮き釣りのポイントはテトラから5メートルくらいのところにあるようです。やはり奥の角の方が良く釣れるようです。奥の角だと、手前が駄目でも、前方にずっとポイントがある(釣り場の横がテトラになる為)ので、広い範囲を探れるという意味でもかなり有利です。
イシモチも30センチクラスは相当引きが強く、浮き釣りは面白い釣りです。ただ、浮き釣りをしてみて、数を稼ぐなら投げ釣りの方が良いという感じがしました。投げ釣りのポイントはもっと広そうです。餌取りをかわす為に、しもり浮き付きの胴付き仕掛けを使って手持ちで釣れば相当数が釣れそうな気がします。

今日の釣果 イシモチ14匹(30センチクラス3匹、他は25センチクラス)舌平目1匹(25センチ)
釣果の半数はご近所に配られましたが、残ったものも大部分は卵でおなかがパンパンでした。(舌平目も胞卵していました)イシモチはやはり刺し身が最高ですね。