98年9月13〜14日(日〜月曜日) 牡鹿半島遠征

今回は、春から何度も計画して挫折しつづけていた牡鹿半島遠征に行くことになりました。日曜の朝6時13分につくば発。常磐高速、磐越高速、東北高速を経由し、途中何度か休みつつも、11時ころ渡波に到着しました。早速きむさんが餌を予約しておいた川崎屋釣具店にいきます。

「こんにちわ。餌を予約しておいた木村ですけど。」

「ああ、岩イソメ4つの人ね。ごめんね、あれ、よけておいたんだけど息子が売っちゃったんだ。」(以下地元の人の言葉は標準語化されています)

「え?・・・・・」

「でも大丈夫だよ、他の店に行けば売ってるよ。」

「えー!!」

わざわざ遠征してきて餌がないとは。驚きで声も出ません。そこに、売ってしまったという息子が登場。

980913map.gif (45328 バイト)「ちょっと見てみろ。岩イソあるか?」

「うーん・・ひとつだけある。」

「ひとつだけあるみたいだね。」

「じゃあ、とりあえずそれだけください。あと青いイソメ。」

「まあ大丈夫さ、その辺の店にあるよ。行ってごらん。」

店主のお気軽な言葉もそこそこに、慌てて、近くの東屋?という近くの釣具屋に駆け込みます。

「岩イソメあります?」

「ありますよ。」

「ああ、よかった。じゃあ、3パックください。」

「ちょうど3パックでおしまいだよ。運がいいねえ。普段は金曜の午後に売り切れる事もあるのに。」

「実は川崎屋さんに予約しといたんですけど売っちゃったんですって。」

「えー、うちではちゃんと除けておくから、そんなことは絶対無いよ。」

「普通そうですよね。東京から来て餌がなかったじゃあ洒落になりませんもんね。」

ということで、皆さんも餌の予約には気をつけましょう。誰にでも間違いはありますが、間違ったらすぐ他の店に行って買っておくくらいの配慮はほしいですね。それができないような店には予約できませんよね。

ということで、到着早々暗雲が垂れ込めた遠征ですが、まず予定通り、桃の浦漁港に向かいます。桃の浦漁港到着は午後12時くらいです。結構人が多く、根元付近では小学生くらいの子がデキアイナメを釣っています。われわれは早速堤防先端付近に陣取ることにしました。

先端では投げつりとサビキをしているグループがあり、サビキにはイワシが時々かかっています。われわれはアイナメ狙いですから、早速1本針の中通し錘仕掛けで投げ込みます。しかし、あたりはありません。最初にきむさんがハゼを釣ります。私もマハゼ。結構よいサイズですが、牡鹿まできてハゼ釣りをしたくはありません。しかし、これ以外のものは掛かりません。

しばらくして、先端のサビキグループにサヨリが掛かります。これを見て、ちょっとやってみたくなったので、1本サヨリ狙いのサビキ仕掛けを作ります。アミコマセはもってきていないので、各針にオキアミを刺して餌にします。すると来ました。35センチほどの立派なサヨリです。きむんさんもサヨリ釣りに参入です。サヨリは餌を食うのが下手なので、なかなか針掛りしませんが、何とか1匹追加します。

結局ここではこのサヨリ釣りに終始してしまいました。一応アイナメ狙いの投げ竿も出してはおいたのですが、最初のはぜ以降何も釣れませんでした。きむさんの方もドンコだけです。仕方がないので、移動しようかと言い始めた頃にきむさんの竿にカレイが掛かりました。これで少しやる気が出たので、もう少し粘ってみましたが、その後は結局釣れませんでした。先端では子供が良型のダイナンギンポを釣っては逃がし、釣っては逃がししていました。回りでもアイナメの姿はまったく見ず、あとは小型のメバルがぽつぽつ釣れている程度でした。

さて、2時半に桃の浦を撤収し、福喜浦に向かいます。到着は午後3時ころです。ここの港も結構人がいます。みんなサビキのようで、サヨリが結構釣れています。イワシの魚影も濃いようで、先端ではイワシを鈴なりにさせている人が見えます。

我々は桃の浦と同じように先端からちょっと手前に陣取り、私はまずサヨリ釣りからはじめます。何しろアイナメが釣れないので、とりあえずサヨリでお土産確保作戦です。サヨリ釣りの準備を整えた後、投げ釣りの竿を作り、2方向に投げてみます。しかし、投げ釣りで釣れるのは蠣殻ばかりです。底一帯に蠣殻が敷き詰められているかのような状況です。

サヨリ釣りのほうは結構サヨリが良く周ってくるのが見えるので、チャンスは多いのですが、イワシの群れが大きいので、私はイワシばかり釣る羽目になります。きむさんはイワシが着た時には竿をあげて待ち、サヨリが来ると竿を下ろして、サヨリの狙い撃ちをしています。結局ここで私はイワシ10数匹とサヨリ3匹を釣りました。きむさんはサヨリを10匹近く釣ったようで、ともかくお土産を確保しました。

しかし、アイナメの魚影はまったくありません。投げ釣りで釣れたのは、ドンコ、アナハゼ、そしてマハゼです。全部リリースしました。アイナメはどこに行ってしまったのでしょうか。

さて、夕方になってきたので、6時過ぎにここも撤収することにしました。夜は鮎川港でソイを狙う予定なのです。鮎川港到着は午後7時半ころ。すでに周囲は真っ暗です。堤防が長そうだったので、ちょっとだけ歩いて水銀灯の下に陣取ります。海を見ると小魚がたくさんよっています。しかし何の魚かわかりません。オキアミにもイソメにも興味を示しませんでした。

さて、ソイ狙いは秋刀魚の身餌と、イワシ餌で足元から遠くまでいろいろな場所を探ります。鮎川港は根係が多いことで有名なので、1本針が基本ですが、足元にはイシモチ用の胴突き仕掛けを使ってみました。あたりはすぐにあります。ドンコです。どの竿にもドンコが来ます。きむさんは1荷でドンコを釣っています。サイズはなかなかよく、30センチ近いものばかりです。きむさんはドンコは要らないので、私が引き取ります。

ドンコを数匹釣った後、明らかにドンコとは違うあたりがあります。足元に下ろしておいたイワシの1匹掛けに食いつきました。あげてみるとシルエットはまぎれもなくソイです。

「ソイが釣れたよ」

「ほんと?」

「うん、あれ?違うかな。赤いなあ。こりゃメバルだ。」

「え?カサゴじゃない?」

「あ、そうそう、メバルじゃない。カサゴだ。」

ということで、20センチのカサゴをキープしました。ただし、このカサゴ、実はカサゴではありませんでした。自宅に帰ってから図鑑で調べてみると、ヨロイメバルでした。カサゴにそっくりなのですが、少し茶色みがあり、模様もカサゴと少し違っていました。

結局ここの釣果はドンコと、このヨロイメバルでした。9時前に納竿し石巻のリバーサイドホテル到着は10時前。一旦チェックインしてからGASTOで夕食を食べました。夜は、明日のカレイ釣りに備えてカレイ仕掛けを3組作りました。

さて、14日の朝です。6時15分にロビーで待ち合わせて、出発。6時45分に渡波の赤灯台に到着します。すでに結構人が多いのですが、釣り座に困るほどではありません。きむさんは突堤中ほどから外洋側でアイナメを狙い、私はテトラの先からカレイを狙うことにします。

突堤上の足場のよいところで準備をして、テトラの先から一文字の正面に向かって投げます。水深は意外に浅いようです。1本目を投げ込み沈め錘で糸を沈めてから2本目の準備をしに戻ります。2本目の準備ができたので、これを投げ込み、1本目をきいてみると、あたりがあります。上がってきたのは25センチほどのイシガレイでした。幸先のよいスタートに期待感が膨らみます。さて、この1本目を投げ直し、先ほど投げた2本目を上げてみると、またカレイです。今度は20センチ弱のマコカレイです。これは入れ食いか?と期待感が高まりますが、次はメゴチ、そしてあたりがちょっと途絶えます。

そのころ赤灯台の下にいた先客が帰ったので、そこに入ってみることにしました。きむさんも呼んでみます。で、場所取り代わりに。そこで1本竿を投げて、テトラの方に投げた竿を確認に行きます。

しかし、流れの速いことで有名な渡波を甘く見ては行けませんでした。左に投げたはずの錘が、いつのまにか右にまで流され、きむさんの糸と絡んでしまいました。結局、この先端は流れが速くて釣りにならないと判断し、放棄しました。

さて、その後はテトラ先端からは3本竿で攻めます。しばらくして、明確なあたりが竿にあり、25センチのイシガレイが上がります。次に20センチのイシガレイ。そして、3本目の竿に強いあたりが出ます。あわせると確実に乗ったようです。かれいとは明確に違う引きで、コクンコクンという、間違いなくアイナメの引きです。根に入られないように浮かせながら慎重に寄せたのは30センチ級のアイナメでした。タモは準備していなかったので、5号ハリスを信じて抜き上げます。結局32センチの丸々太ったアイナメでした。期待感が高まったので、早速タモを組み立てて、きむさんに報告に行きます。行ってみるときむさんは竿を片付けつつあります。

「釣れないの?あっち釣れるよ。おいでよ。」

「どのくらい釣れるの?」

「入れ食いに近いよ。竿上げるたびに魚がついてる。」

「早く教えてくれなくっちゃ。」

「だって最初は小さかったんだもん。でも大きなアイナメも釣れたよ。」

ということで、きむさんを呼びますが、そこであたりがぱったりと途絶えます。

「人に言うと釣れなくなるってほんとだねえ・・」

結局その後あたりがなく、きむさんは納竿です。私もゆっくり1本ずつ片付けていくと、最後の竿に20センチのマコカレイが掛かりました。結局ここでの釣果はカレイ5枚、アイナメ1匹、メゴチ1匹でした。結果的によく釣れた感のある渡波ですが、ほかの人は全然釣れていませんでしたね。ウミタナゴが1匹釣れたのを見ただけです。やはりアイナメはこの1匹以外行方不明です。

さて、11時にここを撤収し、女川に行ってみることになりました。女川港到着は午後12時ころです。まず釣具屋さんに行ってみます。

「アイナメ釣りたいんですけど、どこがいいですか?」

「アイナメ? アイナメならどこでもいるよ。」(と当然東北弁で言った)

「どこでもって?」

「どこで釣っても釣れるよ。」(一部東北弁だったので、理解できませんでした)

ということで、何の情報も得られませんでした。仕方ないのでガイドブックに載っていた石浜に行ってみます。

石浜には先客が3人いましたが、すぐに帰ってしまいました。釣果は5センチほどのカレイ1匹だったようです。早速3本投げ込み、ちょっと休憩です。さすがに2日間続けて釣りをすると疲れますね。ぼんやり竿の先を眺めていると、明確なあたりです。しかし、これは乗らず。でも、あたりがあったので気をよくしてまた投げ込みます。

すると、今度も明確なあたり。ちょっと送り込んでからあわせると、乗りました。上がってきたのは25センチほどのアイナメ。やはりアイナメはどこにでもいるようです。

しかし、結局釣れたのはこの1匹だけでした。あたりはあるのですが乗りませんでした。最後にこのあたりでは一般的なリュウグウハゼが釣れます。大型のアイナメは、このリュウグウハゼを餌にして釣ることもあるようですが、今回はリリースしてやりました。

結局2時に女川も撤収します。次の場所については、松島という案もあったのですが、結局穴場狙いで折浜に行ってみることにしました。行ってみると、いかにも釣れそうなよい場所です。しかし、釣り人は少なく、釣れている様子もありません。きむさんは根元で岩場を狙い、私は先端で遠投してみることにしました。

 

しかし、結果的にここはだめでした。私は途中昼寝してしまったりで、結局マハゼ1匹に終わりました。きむさんのほうはクジメが釣れたようですが、手元でばらしたそうです。結局4時半にここを撤収し、お土産やさんに向かうことにしました。釣果が少ないので、お土産が重要です。

さて、お土産も購入し、最後にノビタさんから教えていただいた鳴瀬川の河口に行ってみました。すると、魚が跳ねています。錘を投げ込むと群れをなして逃げているのも見えます。相当な魚の数です。しかし、これが釣れません。きむさんはさびき、私はタコベイトまで試してみましたが、結局魚の正体を確認することはできませんでした。どうみてもぼらではないのですが、何なのでしょう・・・

ということで、ここも6時半に撤収し帰途につきました。つくば着は12時前でした。結局今回の遠征は狙いのアイナメがあまり釣れず、残念でした。サヨリは偶然この時期に回ってきていたようで、これは運がよかったのですが、アイナメが釣れなかったのは不思議です。やはり今年は海の様子がいつもと違うようです。

さて、来週末は湘南に遠征です。AFISのバーベーキュー大会です。朝方は西湘海岸でキス釣りに挑戦する予定です。日本で一番難しいといわれるキス釣り場(理由不明)で、釣れるかなあ・・・・