2000年6月3日(土曜日) 鹿島港

原点に戻って北新堤

さて、ごく一部の方はご存知の通り、きむさんが家庭の事情で今週で本格的な釣りからは引退します。そこで、今回はきむさんの希望で、きむさんの釣り人生において「全ての原点」である北新堤に行くことになりました。北新堤は昨年のカンパチ以来半年以上行ってないので、どうなっているのか全く不明ですが、釣果はあまり期待せず、最後の釣りを楽しもうということになりました。

出発はゆっくり午後1時。途中でフィッシング鹿島店に寄って、餌や仕掛けを買います。

「今日は雨海さんは何時頃いらしゃいますか?」

「午前1時頃には来る予定ですが。」

「1時ですか・・・じゃあ、その頃まで釣れてたら、帰りに寄りますね。」

「お名前を伝えておきますけど。」

「江藤です。」

「はい、江藤さんですね。」

「江藤で分かるかなあ・・Gakuです。」

「ああ、Gakuさんですか。」

「あ、ご存知でした?(^^) じゃあ、Gakuときむが来ましたとお伝え下さい。」

ということで、副店長さんに伝言をお願いして北新堤に向かいます。

北新堤の風景は以前と全く同じです。工事は進んでいないようです。

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ドンコ と トウゴロウイワシ と アジ○○

さて、皆さんの釣果を眺めながら進みますが、誰も釣れていないようです。投げ釣りと投げサビキがほとんどですが、魚を見ることが出来ないまま予定の場所に到着してしまいました。

海を見ると、シリヤケイカの死体が沢山流れています。中には生きているのもいますが、弱っているのは明白なので、獲って食べる気にはなりません。しかし、イカはいそうなので、私はイカ釣りから入ることにしました。きむさんはイシモチ狙いの投げ釣りから入るようです。

しかし、イカにも、投げ釣りにも全く当たりがありません。そこで、私はサビキ釣りを開始し、きむさんはちょい投げでのアイナメ狙いに狙いを変えます。

最初に当たりがあったのは、きむさんのちょい投げです。なかなか良い当たりで、合わせたきむさんもいい手応えを感じたようです。

「アイナメかな?」

「タモいる?」

000603p2.jpg (9414 バイト)「・・・・あ、ドンコだ。」

「大きいねえ。」

「ドンコにしては珍しく抵抗したなあ・・」

上がってきたのは30cmを超えるドンコでした。しかし今日はドンコはリリースです。この後もきむさんはドンコを釣りつづけます。青イソメでも、キビナゴの1匹掛けでもドンコが釣れるようです。

私の方はサビキにも何も来ないので、夕暮れを待つことにしました。で、海を眺めて歩いていると・・・・小魚が見えます。魚種が分からないので、近くに落ちていたこませを投げてみますが、反応しません。

これは水温が低い時のトウゴロウイワシの反応です。実は今回北新堤を選んだのは、水温が下がっているので、外水温の影響を受け難い湾内が狙える場所という意味もあったのです。しかし、この反応を見る限り北新堤の内側も相当水温が下がっているようです。

そこで、稚鮎用のパニックサビキを使ってみることにしました。すると、反応は弱いものの、針を追います。針が小さいので、最初の2匹はばらしましたが、3匹目に釣り上げるのに成功しました。やはりトウゴロウイワシです。早速このトウゴロウイワシを使ってヒラメ狙いの竿を1本出しました。ちなみに、このトウゴロウイワシ、なぜかこの後は釣れなくなってしまいました。

そのしばらく後、突然きむさんが叫びます。

「地震だ。」

「え?」

「揺れてるよ。」

「あ、ほんとだ。」

「結構大きいね。」

「長く続くね・・・」

海でこんなに大きな地震を感じたのは初めてです。津波がちょっと気になります。と、電話が掛かってきました。きむさんちの優香ちゃんからです。今の地震の震源が千葉だということと、津波の心配はないと言うことを知らせてくれました。

さて、その後も当たりがありません。私は夕方に向けて久々の太刀魚仕掛けを作って投げてみることにしました。サビキ+メタルジグ仕掛けです。この仕掛けを何投かしますが、太刀魚もいないようです。

000603p3.jpg (14992 バイト)夕暮れも近づき、視界も悪くなってきましたが、ルアーを投げつづけます。すると、突然竿に当たりを感じます。何かが掛かりました。ゆっくり引いてくると、何かが水面で暴れています。白いので、太刀魚かな?と思ったのですが、どうも違うようです。だんだんと近づいてきて、その正体が分かりました。アジ・・・ならぬ、アジサシです。またも鳥を釣ってしまいました。(^^;;;;

このアジサシ、足元で糸からは離れたものの、ショックで飛べなくなったようで堤防際で暴れています。このまま放っておくと波でおぼれそうです。そこで、慌ててタモで救い上げました。しかし、堤防の上に出してやっても飛べません。怪我をした様子は無いので、とりあえず掴まえて、竿ケースの中に入れて周りを暗くしてやると、やっと落ち着いたようです。10分ほど放置しておいて、出すと、今度はちゃんと飛んで帰っていきました。

きむさんソイ

さて、私はその後、イシモチ狙いの投げ竿を出した上で、太刀魚狙いを続けます。すると、隣にこられた方が、話しかけてこられました。

「ルアーでスズキですか?」

「いいえ、太刀魚ですよ。」

「太刀魚はピンクがいいって聞きましたが?」

「ええ、そうですね。でも、この仕掛けは上にサビキがついてて、それで釣ろうとしてるんです。」

「ああ、ルアーは錘代わりですか。」

「ええ、今日ピンクを持ってこなかったので。」

この方、埼玉から来られたそうで、狙いはアイナメだそうです。

「今日はドンコばかりですよ。ほら、また釣ったかな?」

000603p4.jpg (15978 バイト)ちょうどきむさんが魚を持ってこっちに走ってきます。しかし、手に持っていたのは、ドンコではなくソイでした。20cm以上の立派なムラソイです。

「お、ソイじゃん。いいね。」

「うん。久々のソイだ。」

といいつつ、きむさん、この後ソイをさらに2匹釣ります。最後の1匹は25センチクラスの良型でした(写真は1匹目)。私のイシモチ狙いの竿にはドンコさえ来ません。試しに手前に落としてみると、すぐドンコです。

雷雨注意報で退散

さて、周りが暗くなったので、ランタンをつけて魚を誘ってみることにしました。しかし、やってくるのはフグばかり。何も釣れません。その上。この頃から、遠くで雷が光り始めます。雨もポツポツです。様子を見ると、少しずつ近づいているようです。

そこで、しばらく低い場所に避難することにしました。堤防より低い場所に入り込み、身をかがめて様子を見守ります。しかし、なかなか去りません。

この雷雨の中でも釣りつづけている人もいます。そのうちの一人が、アジを釣りました。今日初めてアジを見ました。しかし、雷が気になり釣りどころではありません。

「Gakuさん、天気予報聞ける?」

「あ、聞いてみるね。」

と、携帯で天気予報を聞きます。

「茨城県に雷雨注意報が出てるよ。」

「注意報が出てるようじゃまずいね。退散しようか。」

ということで、緊急に荷物を片付け、納竿としました。午後8時過ぎです。雨は大雨、雷はどんどん近づく・・・で、慌てて堤防を退散しました。しかし、堤防の途中には、まだ釣っている人が沢山いました。雷が怖くないのかな??

車到着は9時過ぎでした。

「こんなに雨に降られたの初めてだね。」

「そうだね。まあ、きむさんソイ釣ったからよかったじゃん。」

「でも、雨海さんとは、またすれ違いだなあ・・・」

「今から一時までは待てないしねえ。」

「まあ、また会う機会もあるでしょ。」

ということで、つくばに帰りました。雨海さん、お会いできなくてすいませんでした。

今日の釣果は、私はドンコ数匹、トウゴロウイワシ、それにアジサシでした(^^;;;; 持ちかえり無しのボウズです。きむさんは良型のソイを3匹釣って、最後を飾りました。

来週は私も職場の旅行で箱根に行くので、ちょっとお休みです。再来週以降は私一人になるので、どうしようかなあ・・・私も引退しようかな(冗談ですよ〜〜)

コメント

いよしょうさん: きむさんと釣り場でお会いできなくなるなんて寂しい限りです。 花道を飾るソイ、きむさんらしい釣果だと思いました。 いつかまた復帰されるんですよね(?)。その時を楽しみにしています。

M・Tさん: 海は絶えず変化していて 同じ状態が2度ないように 人の営みも変化します。きむさんの変化は 実に寂しいですが 何カ月後、何年か後には 大きく飛躍して もどってくるに違いありません。その日を待っています。

きむさん: 伊豫さん、M・Tさん、嬉しいお言葉ありがとうございます。今後どうなるかわかり ませんが、いつの日か必ず復帰し、再開出来ることをお約束します。その日までは、 皆さんの釣行記を読んで釣りに行った気分に浸りたいと思っています。 あ、復帰したときには魚が居なくなっていたなんて事がないように、釣りすぎないで 私の分をとっておいて下さいね。(^^)

ヤン・ウーロンさん: 釣行記拝見いたしました。 「花道をかざるソイ!!」とは、まさに本懐ものの釣果でしたね。きむさん、おめでとうございます。
きむさんとは昨年の北新堤OLMでお会いしてからごぶさたで、今年のOLMにお会いできることを楽しみにしていましたが、本当に残念です。
しかし、これも「一時引退」ということですので、私も、いつかおとずれるであろう復帰戦の声を待っている一人です。きむさん、くれぐれもご自愛下さい。

Gaku:きむさんの正式引退?が決定したら、FFつくば主催で、「きむさんさよならOLM」を開催する予定です。でも、その前にノビタさんやGAMIさんの主催のOLMがあれば、その時にはきむさんも来れるかもしれませんね。何れにせよ、一度はそういう機会を作りたいと思っています。その際は、みなさん、ぜひ参加してくださいね。で、早期復帰の圧力をかけよう(^^;;;;

きむさん: ヤン・ウーロンさんご無沙汰してます。初めてOLMでお会いした時からヤン・ウーロンさんはとても紳士的な方という印象がありました。釣り場のゴミ問題などに精力的に取り組まれている姿勢も素晴らしいもので、本当に頭が下がる思いです。これからも多くの釣り人の模範となって頑張って下さい。近い将来、またお会いできることを楽しみにしています。

アジのタタキさん: なにが原因か知らねえが、引退したら帰って来るな。レエべルが一人減りや分けめえが増えるってえもんだ。身の安全も考えねえでいつも釣りに行かれちゃ、周りもしんぺえで落ちつかねえ。心残りにならねえように道具もみんな粗大ゴミに出っしまいな。それができねえようなら引退なんてやめな。

きむさん: このクソ忙しい時に訳わかんねえこと言ってんじゃねえよ。身の安全も考えねぇだとぉ?そいつぁお門違いだ、そこのテトラの上で居眠りしてる連れに言ってやってくんな。それにこちとら釣りをやめるたぁ一言もいってねえよ。勝手に決めんじゃねえ!ええぃめんどくせぇ、売られた喧嘩は買うのが江戸っ子でえぃ!その辺の魚片っ端から釣っちまうからなぁ!こっちのケリが着いたら即行で行くから高台で待ってろよぉ!!ぜってぇだぞぉ!!

Gaku:おっとぅ、テトラの上で熟睡して地元のおっちゃんに叩き起こされたのは、何を隠そうこの俺だぜぃ。それ以来「りげ〜いん」のお世話になっとるわい。俺っちの相棒は、そう簡単には隠居はしねえぜ。ちびっと引退するだけでぃ。きむのいねえ間は俺っちがシマを守るぜぃ。ちーとばかり役不足じゃがの。

きむさん:ガクさん3年間付き合ってくれて本当にありがとう。思い起こせば3年前、久慈漁港のOLMで出会ったときから私の人生は変わってしまいました。いくら釣りが好きとは言え、こうも毎週毎週釣行する事になるとは思ってもいませんでしたよ。^^;
これまで釣行の度にいつもガクさんに釣果で追いつこうと頑張ってきましたが、終わって見れば結果は歴然。ほとんどガクさんの圧勝でしたね。特にカレイは手も足も出なかったなあ・・・。でもそうやってガクさんをライバル視してきたからこそ今の自分があるのだと思っています。時々無謀な計画について行けなくなりそうな時はあったけど^^;、ガクさんのおかげでとても楽しく充実した3年間を過ごす事が出来たので本当に感謝してます。これから一人で釣行するときは気を付けてね。今まで本当にありがとう!

Gaku:いえいえ、アイナメ、ソイ釣りでは全くきむさんに勝てなかったですね。お互い得意分野があったので、FFつくばの釣行記も倍の価値があったので、これから釣行記の質を維持するのが大変です。本当にお世話になりました。

TODOさん: 『遺言』2つ、ありがたく頂戴いたします。 って、何が遺言でぃ、ビックリしたぢゃありませんか。(- -メ) とは言え痛いほど身にしみるあのお言葉、力一杯胸に刻みつけましたからね。 心配しないで気の済むまで?養生してください。 そしていつかどこかの堤防で、青白くなった(^-^)を見せてください。

きむさん:TODOさんとはほとんど初対面でありながらも思う所があり、老婆心で勝手なことを言わせてもらいました。理解していただきありがとうございます。
  でももう一つ、最後に変な書き込みしないように!私がまるで病気になったみたいじゃないですか。^^;私は元気なのでご心配なく!>皆さん(^^)