2004年8月20日 金曜日 

沖縄で船釣り

パリにいる間に溜まったマイレージなどで、今年は沖縄に家族旅行することになりました。

「パパ、沖縄で釣りしたい。」

「え? 沖縄まで行って釣りするの?」

「うん。沢山釣れそうなの選んで。」

ということで沖縄の釣りを調べます。

沖縄では、夏はグルクン(タカサゴ)釣りが盛んなようで、グルクン釣りの釣り船が安い値段で沢山出ていることが分かりました。しかし、グルクン釣りはアジのサビキ釣りのようなものですから、初心者には楽しくても、あゆみが満足するとは思えません。しかし、本格的な沖釣りは値段も高いし、あゆみには難しそうです。

で、色々探しているうちに、シーランドという釣具屋さんの「パヤオ釣り体験コース」というのを発見しました。パヤオとは、写真のような海底に1本のロープで固定したブイのことなのですが、何もない海の真ん中にこういうパヤオを1つ固定するだけで、その廻りに魚が集まってくるという魚の不思議な性質を利用した集魚装置です。上層部にはシイラが、下層部にはマグロやカツオが寄ります。本格的なパヤオは、船で1時間以上走ってやっと到着するのですが、体験コースと言うからにはもっと近いのでしょう。ここなら少なくともシイラは釣れそうだと思ったので、ここに電話してみます。

「すいません、パヤオ体験コースの予約をしたいんですが、20日はどうですか?」

「20日は今のところは予約がないんですよ。19日なら出船しますよ。」

「19日はダイビングの予定なんでダメなんです。21日はどうですか?」

「21日は・・・満員ですねえ。」

「困ったなあ・・・・20日、2人で借り切ったら幾らですか?」

「○万○千円です。」

「うっ、高いなあ・・・でも貸切だから、早く帰りたければ、帰れますよね。」

「勿論、お二人の自由ですよ。」

「じゃあ、それお願いします。」

ということで、ちょっと高いけど、貸切で船を出してもらうことにしました。娘は船に酔うのは確実なので、その方が安心だと思ったのです。

快晴うねり少しあり

さて当日、朝8時頃に港に到着です。港で釣具屋さんの担当の方と待ち合わせです。時間通りに合流して船に向かいます。船には、いかにも漁師さんという感じの船長さんが待ってました。

早速出船です。パヤオまで30分くらいのようです。途中、イワシのナブラとすれ違ったので、船長さんが船を止めて餌を流してみましたが、何も釣れませんでした。

パヤオに到着して餌を流します。餌は冷凍イワシの1匹がけです。狙うのはカツオかマグロで、餌を適当に20〜30メートル流すだけです。

しかし、なかなか何も食いません。船長さんも、今日は食わないなあ・・・って不思議がっています。

そうこうしているうちに、プレジャーボートがスキップバニーを挽きながら走ってきました。そちらには、何かヒットしています。

「あっちは釣れてるねえ。餌があれに負けるはずないんだけどなあ。」

「不思議ですね。」

「シイラなら沢山泳いでるんだけどねえ。」

「シイラでもいいですよ。」

「じゃあ、引いて見るか」

ということで、船頭さんが船を動かしてくれます。流し釣り状態です。この最中に最初の1匹が掛かります。ジャンプをするので、すぐに分かります。シイラです。

「きたぞ。」

「あゆみ、お前やってごらん」

「うん。」

ということで、あゆみがシイラとの格闘に初挑戦です。予想以上に強い引きに驚いて最初は全然寄せることが出来ません。それでもしばらく戦って、やっと手前まで寄せます。船長さんがさっとタモ入れしてくれて、シイラ第一号Getです。

あゆみダウン

しかし、このファイトであゆみは一気に船に酔ってしまったようです。確かに、船って、走っているときが一番酔いにくく、止まると少し酔いやすくなり、船の上で何か作業をすると、一気に酔いますよね。

この後あゆみはダウンするものの、シイラが掛かったときだけ起き上がってシイラを釣り上げますが、3匹で完全ダウン、睡眠モードです。

私と船長さんは、シイラではない魚が釣りたいねと、色々試してみますが、どうしてもシイラしか釣れません。結局その後3匹のシイラを釣りました。

「ちょっと早いけど、港に帰って魚を食べるかい?」

「そうですね。じゃあ、最後に1匹、シイラを釣って帰ります。」

「了解。」

シイラ釣りの要領は分かったので、すぐに掛かります。

「あゆみ、最後の1匹だから、お前釣れ。」

「うん。」

あゆみも、シイラの引きにやっと慣れたようで、シイラのジャンプを楽しみながらやり取りしています。大物釣りの楽しさは十分に分かったようです。

で、最後の1匹も、船長さんが手際よくタモ入れしてくれて、釣り上げ、港に戻りました。結局釣果はシイラ7匹でした。

港では別の船で釣っていたファミリーと一緒になり、早速船頭さんが刺身を作ってくれます。白いご飯だけは買ってあったようで、それを下さって、刺身を頂きます。合流したファミリーの方は、カツオとマグロ(キハダマグロ)を1匹ずつ釣ったようで、まずはその刺身が出てきました。50センチ程度のカツオとマグとですが、当然その家族だけでは食べられないので、我々にも廻ってきました。

我々のシイラも1匹供出し、半分は刺身にしてもらい、残りの半分はホイル焼きにしてくださいました。シイラの際身が美味しいことは私は知っていましたが、ファミリーの方は意外だったようで、マグロやカツオより、こっちの方が美味しいといって喜んでくれました。勿論、マグロやカツオの刺身も、すごく美味しかったですよ。

結局釣ったシイラは、家内の知り合いの方が引き取って下さるというので、全部持って帰ることにしました。あゆみは初の船釣りで、予定通り船酔いにあいましたが、シイラと遊べたので満足したようです。

結局沖縄では、ダイビングの体験をしたり、水上スキーをしたり、美海水族館でジンベイザメを見たりと、海を満喫して楽しむことが出来ました。また来たいけど、お金がねえ・・・(笑)