2011年2月上旬

今回の狙い

あまりに釣れ情報ばかりで、行くところが無いので、花粉前の最後の釣行として、淡水の釣りに挑戦してみることにしました。でも、さすがに管理釣り場は悲しいので、一応管理釣り場ではない魚としてワカサギ釣り場を探してみることにしました。

ワカサギを釣るなら、氷上の穴釣りか、噂のドーム船というのに乗ってみたかったのですが、我孫子から穴釣りやドーム船のワカサギ釣りに行くには遠すぎるので、あきらめてダム湖に行ってみることにしました。本当はもっと近く、牛久沼や霞ヶ浦でもワカサギ釣りはできるはずなのですが、牛久沼は今年はワカサギ全滅のようで、霞ヶ浦は広すぎてポイントが分からず、おまけにこの時期は禁漁です。で、止む無くダム湖を選ぶことにしました。

ところで、ワカサギ釣りは高校時代に地元のダムでして以来なので、全く覚えていません。早速ネットでいろいろ調べ、さらに現地の事務所にメールしてみると、とても親切なお返事を頂き、殆どの人がボート釣りで、最近は短いテバネというのが流行っていることが分かりました。でも、そんな竿は持っていないので、とりあえず手持ちの短い竿として、

@「海のボート用インターライン竿」(手持ちの中ではやわらかい)

A「カワハギ竿」(繊細なあたりが取れる・・・・但しカワハギ相手なら)

B「穴釣り用の短竿」(手持ちの中では一番短い)

の3種類を準備してみました。

前日に竿を準備し、実験にワカサギ用の仕掛けに見立てて、1.5号の錘をぶら下げて使い心地を確認してみますが、やはり固すぎます。まあ、ボート釣りや穴釣りは10号〜20号、カワハギ竿は30号の錘を使うのが普通なので、1.5号の錘では全く反応しないのは当然ですね。

HPを読むと、1月以降のワカサギは餌をあまり食わなくなるので、微妙なあたりが分からないと釣れないそうです。そこで急遽、微妙なあたりが取れる穂先を一本自作することにしました。

材料は竹の割りばし。これを削って、細くし、ガイドは昔壊れた磯竿のガイドを取り付けます。もう一本の割りばしで差し込み用の台座を作り接続します。

最後に蛍光カラーの塗料を塗って完成です。この穂先を、短いルアー竿の一段目に差し込んで使おうという計画です。

穂先を作って固さを調整していると、こういう竿を作るマニアになってく気持ちがよく分かります。

さて、この竿で釣れるでしょうか・・・・ということで、結局ボート用は4種類の竿を持って参入です。その他に、陸から釣ることになった時のために、のべ竿と磯竿も持っていきます。

まずは観察

現地到着は10時頃。ダム湖というので、山の中の湖を想像していたのですが、殆ど平地のようなところにある、観光地の公園の風景です。

さすがにワカサギ釣りのメッカだけあって、沢山の人が釣りに来ています。ほとんど管理釣り場の雰囲気ですね。さらにこの場所を管理釣り場っぽく見せているのは、殆どの釣り人が、桟橋に繋いだボートの上で釣っていることです。どうも桟橋付近が一番釣れるようなのですが、桟橋からの釣りは禁止なので、ボートを借りて、それに乗って、桟橋に繋いだまま釣っているということのようです。

われわれも早速入漁料を払い、仕掛けとエサを買って、ボートを借り乗り込みます。係員の人からは、出航しないでここで釣るのがいいよ、って言われたのですが、凄く混んでいるのと、折角ボートを借りたのに出航しないのは勿体ないので、少し離れたところまで漕ぎ出してみることにしました。

で、係留場所を探してみたのですが、近くの係留場所は全部満員です。仕方がないので、最初は周りにボートがいないところで、ブイに係留して釣り準備です。釣り開始は、10:30頃でした。

しかし・・・・・全く当たりがありません。どうやって釣ってよいのかもわからない状態です。

今回、新兵器?として水中ビデオカメラと魚探を持ってきましたが、ビデオカメラは水が濁っていて、使い物になりません。で、魚探には反応が出ません。

手作り割り箸竿はそれなりに使えることが分かりました。結構感度がよさそうです。ただ、周りを見てみると、みんな2本は出している感じなので、私もカワハギ竿も準備して、置き竿として出してみます。もちろん、こちらでも釣れません。

さて、どうやって釣ればいいのか・・・・途方にくれながら他の人を観察すると、殆ど釣れていないものの、ポツポツとワカサギが上がっています。同じ人が2匹、3匹と連続してあげていることもあります。この人の竿には浮きがついているように見えたので、試にボート竿で浮き釣りも作ってみましたが、やはり反応はありません。

「ぽつぽつだけど、あっちは釣れてるねえ。」

「でも、隣の人は全く釣れてないから、やっぱり腕かなあ・・・」

「どうする、移動してみる?」

「そうだね。あそこが空いてるから、あそこに行ってみようか。」

「じゃ、そうしよう」

ということで、最初の場所をあきらめ、他の人が釣っている場所に入り込むことにしました。

きむさん初釣果

12:00に、目指す場所に移動。この場所は、ワカサギ釣り用に係留ロープがあるところで、橋の下です。橋の下は日陰なので、結構寒く感じます。

とりあえず係留して、色々と準備をしていると・・・・・きむさんが一匹目を釣ります。

「お、釣れたんだ。当たりはあったの?」

「うん、当たったけど、掛からなかったな〜〜と思って上げてみたらついてた。」

「へ〜、深さは?」

「底から一メートルくらいかな」

「了解」

ということで、私もその深さを攻めますが、釣れません。一度だけ当たりがあったのですが、乗りませんでした。

その後、きむさんがポツポツと釣り続けます。あたりに合わせることもできるようになったようです。きむさんの自作竿の本領発揮です。

私の方は全く釣れないので悩みつつ、きむさんを観察していて、一つのことに気づきます。私は針に赤さしを一匹ずつ付けていたのですが、きむさんは半分ずつにしているようです。どうも、この餌の大きさの差にポイントがありそうです。

早速私も竿を上げて、餌を半分にするために、仕掛けを引っ張ります。で、いつもの調子で、ちょっと強めに仕掛けを手繰り寄せたら・・・・・・手作りの穂先が折れてしまいました。

割り箸で作った簡易穂先だということを完全に忘れていました。半部折れてしまったので、糸で補強してつなぎますが、その部分だけすごく弱くなってしまいました。でも、おかげで、さらに敏感な竿に変身しました。

やっと一匹目

この場所だと、魚探に反応が結構出ます。定期的に群れが回ってくるようで、群れが来た時に、いかにうまく釣るかが勝負です。

魚探で見る限り、ワカサギはかなり大きな群れで廻っているようなのですが、魚体が小さいため50Hzの方にはほとんど出ません。200Hzの方にだけはっきり出ます。これが出ているときしか釣れないので、とりあえず魚探は価値があるようですね。と言っても、反応があるときでも、なかなか釣れないのです。難しい釣りです。

さて、そうこうしているうちに、私の竿にも当たりがあります。早速リールをまいてみても軽い・・・・でも釣れていました。上がってくるときにはほとんど暴れないので、全く重さを感じないのですね。

この竿で、2匹釣ったところで、置き竿にしていたカワハギ竿の穂先が動きます。

早速あげてみると、釣れていました。置き竿でも釣れることがあるのですね。

これに気を良くして、置き竿をもう一本出してみることにしました。色々な竿を持ってきたので、全部試してみたかったのです。

これでボート上には手作り竿、カワハギ竿、ボート用インターライン、穴釣り用単竿の四本がそろいました。左の黄色いのが自作の穂先をつけた竿ですが、穂先が見えませんね。

右下の写真には5本の竿が写っていますが、このうち1本は水中ビデオカメラ用の竿です。

しかし、やはり置き竿の釣りはなかなか難しいようです。ほとんど釣れません。

結局ボート用の長竿と穴釣り用の短竿では、一匹ずつしか釣れませんでした。特に短竿の方は、全く当たりが出ず、竿が左右に少し動いたので釣れているのに気づいた感じでした。やはりカワハギ釣りには、繊細な竿が必須ですね。

きむさんは、自作の竿一本に集中して順調に釣果を伸ばしています。魚探が効果があることが分かったので、魚探に反応が出たときだけ頑張り、他の時間に餌付けをする感じです。

「この釣りって、魚探が無いとモチベーションが切れるね。」

「確かに。いつ釣れるかわからないのに、釣れないままずっと頑張るのって無理だよね。」

「もっと釣れると面白いんだけどなあ。」

と言いつつも、まあまあポツポツとは釣れるようになり、ワカサギ釣りの難しさを十分感じることができました。

終了間際に移動

夕方が近づいてきて、ふと埠頭付近を見ると、そこの人たちがよく釣れているようです。こちらの魚探には全く反応が見えなくなりました。

「夕方になって、ワカサギが埠頭付近に戻っちゃったのかなあ」

「よく分からないけど、移動してみる?」

「あと何分あるの?」

「30分かな。」

「じゃ、行ってみようか。」

ということで、16:00に移動を開始、5分で埠頭付近に到着です。

すると、埠頭のボートの上に、シラサギが泊まっていました。こんなに近くで野生のシラサギを見たのは初めてですね。人を恐れないようです。

結局この場所ではきむさんが一匹釣っただけで、時間になってしまいました。

奥の深さに納得

16:20分に釣りを終了し、埠頭に上陸しました。結局私の釣果はワカサギ10匹でしたが、ワカサギ釣りの奥の深さを十分に感じることができました。今回は最初に観察していたこともあり、実質4時間ほどの釣りでしたが、もっと腕を磨いて沢山釣れるようになりたいと感じました。

この釣りに嵌る人がいるのも分かりますね。竿の自作など始めたら、どんどん深みにはまりそうです。でも・・・・ワカサギしか釣れないっていうのが、私には最大の欠点ですね。海釣りは、何が釣れるかわからない楽しみがあるので、やはり海の方が私しには向いているようです。

魚が小さいので、写真を大きくしてみました(笑)

このワカサギは、ホイル焼きで塩味で美味しくいただきました。