20149月中旬

今回の狙い

やっと状況の良い週末を迎え、義弟が前々から行きたいと言っていたカモシ釣りに行ってみることにしました。

カモシ釣りは外房発祥の大物釣り方法で、カモシ袋に入れたイワシやさんまのミンチを撒きながら魚を寄せて釣ります。狙いはヒラマサとマダイです。

仕掛けも独特なので、釣具屋さんで揃えました。2000円程度かかります。

ポイントはわかりません。テレビなどで遊漁船が行っている三本松というポイントは、港から8海里以上、岸からも3海里以上あるので、私のボートでは行くことができませんから、もっと近くのカモシポイントを探してみることにしました。

餌も問題です。遊漁船ではミンチなどは準備してくれるので良いのですが、我々の場合、釣り餌屋でカモシ用のミンチを買おうとすると、一袋300円のミンチが10袋は必要なので、3000円近くかかりそうです。

そこで、先日釣ってカニ餌用に冷凍しておいた大サバ3匹をミンチにすることにしました。フードプレッサーの大きいのがあると簡単なのですが、そんなものは我が家には無いので、人間フードプレッサーです。出刃包丁でミンチを作りました。

当日は日の出と共に出航するため、4時前に現地集合です。

活き餌釣りは失敗

カモシ釣りは、餌にはサンマの切り身やヒイカ、そしてアジの活き餌などを使います。まずは、この活き餌を確保するために、湾口でサビキ釣りをしてみます。魚探には反応が出ています。

しかし、今日は北風が強くて、投錨しないでサビキ釣りをするのは困難な状況でした。なんどか群れの上を通ったのですが、どうも釣れません。

結局一匹だけ釣れたのは、ウルメイワシ。ウルメイワシはすぐ死ぬので、活き餌には向きませんね。

結局活き餌釣りは諦めでカモシ釣りに向かうことにしました。

ポイント不明でカモシは釣れない

さて、カモシはポイントがよく分からないので、とりあえず水深40〜50mのラインで、底に変化のあるところでやってみることにしました。6:30分にかもし釣り開始です。この時期、この地区でのカモシ釣り開始は6:00なので、一応それより遅く始めることにしました。といっても周りに遊漁船は居ません。遊漁船のポイントではないということですね。

魚探を見ると、ベイトは時々いますが、それほど大きな群れではありません。私はマダイ狙いでさんまの切り身、義弟はヒラマサ狙いでヤリイカ餌で開始です。

初のカモシ釣りなので、色々と勝手がわかりません。一番大変なのは、カモシ袋に餌を詰める方法です。結局手で詰めるしかないという結論に達しました。

海は北風が強いのですが、黒潮の流れが風よりも大きいようで、ボートはどんどん西南西の沖に流されます。波も結構高いので揺れます。

揺れがひどいので、酔わないといいな・・・と思っていたところに義弟が取り出した餌用のヤリイカの匂いがきつく、珍しくボートに酔ってしまいました。

気持ち悪くなりながらも、カモシ釣り開始です。

しかし・・・・釣れません。

電動リールも不調で、途中で手巻きでしか使えなくなります。どうもアルミの棒で作った接点がすぐに劣化してしまうようです。電動リールの電源は工夫を考える必要がありそうです。

餌は時々無くなりますが、義弟のイカの食われ具合を見ると、フグに啄まれている感じです。

そして、底に変化の無い場所まで流されると、全く魚影が無くなり、餌もそのまま戻ってきます。

カモシ仕掛けロスト

カモシには魚は来ませんが、水面近くには一メートルほどのシイラが泳いでおり、餌を上げるときに、餌の後をついてきます。

もう少しで餌を食いそうな感じなのですが、食いつきません。

まあ、さすがにさんまの切り身には食いつかないだろう・・・と油断していたのですが、餌の投入時、突然強い引きを一瞬感じ、そして仕掛けを天秤の上から切られてしまいました。

遠くでシイラが何度もジャンプしているところを見ると、あのシイラにエサが食われたようです。シイラの側は、カモシ袋の抵抗で針に掛かったことが分かり、針を外すためにジャンプしているのでしょうが、こちらとは繋がっていないので、どうしようもありません。

シイラにカモシ仕掛けを全部取られてしまいました。これで私はカモシ釣り強制撤退です。

船酔いもひどくなったので、ついに薬を飲むことにしました。暫くは釣りは義弟に任せ休憩です。

結局義弟にもなにも釣れず、ポイント変更です。30分ほど船を動かし、ポイントを大きく変えましたが、結局そこでも駄目でした。

カモシ釣り開始から9時頃まで、全く魚の当たりを見ることなく終わりました。

「これはダメだね。」

「七折あたりで釣った方が釣れそうだね。」

「確かに、あそこならカワハギもいそうだ。」

「じゃ、七折行こうか」

ということで、ついに七折という根の上に移動することにしました。

予想外の釣果

9:30に七折到着。水深20mほどのポイントです。義弟はカモシを続けますが、私はカモシ仕掛けが無いので、やむなくアミコマセのオキアミ餌という、いつものスタイルで釣ります。但し、針は大きく仕掛けは太い大物狙いです。

この仕掛けを投入すると、すぐに当たりがあります。

上がってきたのは、まだスジの残るイサキの若魚です。

実は8月〜10月は、この周辺ではイサキ漁は休漁時期なので、遊漁船は出ていません。

イサキ産卵時期の梅雨を休漁にせず、8月以降が休漁なのは、資源保護の観点からすると、変なのですが、今の時期は他にも狙う魚が沢山あるので、遊漁船も困らないし、イサキの体力回復時期なので、一年で最もイサキが美味しくない時期ということで、この8月〜10月を休漁時期としたのでしょうか。

神奈川県の方では、9月から5月が休漁と、休漁期間は長いのですが、やはりイサキの美味しい産卵時期を休漁としていないところに、漁師さんのニーズと資源保護とのバランスが見えますね。

こちらも休漁期に積極的にイサキを釣るつもりはないのですが、外道で掛かってきてしまい、今日は釣果が無いこともあり、産卵後なので、資源保護には影響ないだろうといいわけしつつキープです。

仕掛けをウイリーに替えればイサキ釣りは容易になりそうですが、さすがにそれはせず、大物狙い継続です。

暫くして、またあたりです。今回は、前回より良く引きます。イサキの引きではありません。

ソウダガツオのような強さですが、走るわけではありません。期待は大型のウマヅラハギです。しかし、大型のサバという可能性もありそうです。

この三種を想像しながら巻き上げます。今日の竿はカモシに使っていた大物用の竿で、電動リールの手巻きモードなので、上げるのはそう苦労しませんでした。

しかし、魚影が見えないうちに手元まで天秤が上がってきたので、魚が何かわからないまま手で道糸を手繰ります。魚はボートの下に入っており見えません。

糸を手繰って、そろそろ魚が見えそうというところで覗き込むと、目の前に現れたのはマダイです。

「おお、鯛だ。タモとって」

慌てて義弟にタモを取ってもらい、タモに入れてマダイ確保です。

マダイとしては標準的な、40センチほどの食べごろサイズですが、遊漁船釣りを殆どしない私は、このサイズのマダイを釣ったのは初めてです。

これは嬉しい釣果です。カモシ釣りではマダイは釣れなかったのに、オキアミで釣れてしまいました。

やはりオキアミ餌は無敵ですね。

この釣果に気を良くして、この後もマダイを狙いますが、イサキが二匹釣れただけで終わりました。

義弟は最後までカモシをがんばっていましたが、釣果なく、ついに最後に何でもいいから釣りたいと言うことで、オキアミ餌でイサキを釣って、13:00時頃納竿とし、出航場所に戻りました。

朝は誰もいなかった出航場所の浜は、9月の半ばというのに海水浴場と化しており、危ないのでエンジンを止め、オールで漕いで浜まで戻りました。

今日の釣果

ということで、今日の私の釣果は、マダイ1、イサキ3、ウルメイワシ1でした。

写真には義弟の釣ったイサキ1も入っています。

マダイは半身刺身、半身塩焼きにしました。養殖と違って脂身は少ないものの、身が締まって固く、味のある刺身になりました。焼いた半身も身がぷりぷりしてて。兜焼きとともに、とても美味しい夕食のおかずとなりました。

イサキは翌日刺身と煮つけで頂きました。

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