2002年6月16日 日曜日 カニ食べ放題

忙しい6月(その3)

さて、まだまだ忙しい6月が続きます。6月が忙しいのは、夏のバカンス前で、会議をしたい人が多く、会議が続くことも理由の一つですが、私の職場の異動時期にもあたっており、日本への帰任や、日本からの着任が多くあることも、理由の一つです。

で、今週も、土曜日は、この夏で日本に帰任される先輩の家にお招きを受けていましたので、朝のベルサイユ行きは中止です。

この先輩は、私にベルサイユの市場を紹介してくださった方で、この日も朝からベルサイユの魚屋と、ガリ農園で今日の食材を確保してきてくださいました。我が家と違って、ワインなどを一緒に楽しむのがお好きな先輩なので、料理だけでなく、それに合うワインまで考えたうえでのメニューです。

最初に出てきたのは、マグロとスズキのお刺身です。マグロは、一部はネギトロ状に仕上げられており、先輩のお嬢さんはそれが大好きなようでした。

これを、これも今朝採ったというアスパラガスと一緒に楽しみます。我が家では、スズキを刺身にすることは少ないのですが、こちらのスズキは日本のスズキより刺身向きです。今日のスズキも、すごく新鮮なものが手に入ったそうで、とても美味しい刺身になっていました。

次に、ちょっと面白いものが出ました。イカの天ぷらですが、このイカ、私が先週買った小型のEncornetです。今週も売っていたようです。いわゆるムギイカですが、ちょうど今の時期がシーズンで、この時期しか出ないようです。先輩も、このイカを見て思わず買ってしまったそうで、やはり美味しそうなものを見つけるのは同じ日本人?ですね。

私は先週照り焼きなどにしましたが、先輩の家では天ぷら風に仕上げてみたようです。塩やカレー粉、唐辛子、レモンなどで味を足して食べると、とても美味しく頂けました。

このイカ、唐揚でもいいかもしれませんね。あと、当然定番の煮付けも美味しいでしょう。ムギイカサイズのものが売っているのは今だけですので、ぜひ皆さんも食べてみてください。ちょっと値段は高いけど、食べてみる価値はありますよ。

さて、最後はシタビラメのムニエルでした。これもシタビラメがとても新鮮で、すごく美味しく仕上がっていました。

シタビラメのムニエルは、こちらでは大型のものはフィレにしてから、小型のものは皮だけ剥いで丸のままムニエルにします。日本人の感覚からすると、美味しい皮を剥いでしまうのはもったいない気もしますが、その方が身に味が染みて美味しくなるので、ムニエルの場合は、皮を剥いた方がいいでしょう。

閉店間際のベルサイユ

さて、土曜日に魚を沢山頂いてしまったので、イマイチ魚屋さんに行く意欲が出ません。でも、シイタケとチェリーが欲しかったこともあって、久々に日曜のベルサイユに出かけてみることにしました。出発は11:30頃です。

しかし、今日は何故か高速が大渋滞です。普段なら15分で到着するベルサイユに30分以上かかってしまいました。魚屋に入ったのは12:30近くで、閉店30分前です。ベルサイユの魚屋は、1時を過ぎると閉店し始める店が多いのです。

さて、ベルサイユの魚屋にはいつも土曜日に来ているので、日曜の魚屋は、やはり品揃えも悪く、鮮度もイマイチで、どうも欲しいものが見つかりません。日曜の場合、広場は八百屋と肉屋のマルシェ状態になるので、野菜や肉を買うなら日曜の方がいいのですが、魚を買うなら絶対土曜ですね。金曜のほうがもっと良いという説がありますが、未確認です。

ある店にソウダガツオの良いものが出ていたのですが、土曜にマグロを食べたので、ソウダガツオという気分でもありません。

Petite roussette(小型のトラザメ)も珍しくそのままの形で売っていました。写真ではDorade Griseの名札が一緒に映っていますが、これは右下にDorade Griseが売っていただけで、このPetite roussetteの価格札は見つかりませんでした。通常はムキサメ状態で売られているので、展示用か何かだったのでしょう。

さて、全部の魚屋を見て廻って、何かを買うか悩んだのですが、これといって触手が動くものがありません。結局、魚はLimandeの小型のものを塩焼き用に買い、刺身用にタコ、それに、これまで買ったことのないものを一種類買うことにしました。このトライ品は、カニのうち、これまで買ったことのなかったAraigneeに決めました。

Araigneeは、一見タラバガニに似ているようにも見えますが、クモガニの仲間です。値段はTourteauより安いことが多く、その分味が落ちるのではないかと想像はしていましたが、やはり買って食べてみるのが一番です。

そこで店員さんを呼んで、このカニを一つくれと言ったら、フランス語で何か言いながら(当たり前ですね(笑))、どんどんカニを袋に詰めます。どうも、もう閉店だから、3匹を1匹の値段で売ってやると言っているようです。結局3匹8ユーロで買うことができました。

確かに、ベルサイユの市場は月曜はお休みなので、今日売らなくては捨てることになるのでしょう。日曜の閉店間際に来ると、こういうラッキーなこともあるのだと驚きました。

しかし、カニを3匹も買ってしまうと、ちょっと日曜の夜だけでは消費し切れません。そこで、急遽カレイ(Limande)を買うのを中止し、タコだけ買うことにしました。タコは足4本(つまり半匹)で10ユーロでした。

これで魚屋は終りで、広場のマルシェでシイタケとチェリーを一キロずつ買って帰りました。シイタケ一キロはちょっと多いのですが、キロ8ユーロの値段に惹かれてしまいました。チェリーは、2キロ3ユーロから、1キロ8ユーロまで、色々な値段のものが売られていましたが、ちょっと贅沢して、キロ6ユーロのものを買って帰りました。

カニとタコ

さて、カニは単純に塩茹で食べることにします。ゆで時間は1匹10分程度でしょう。ゆでた後でしばらく冷やしておきます。殻が堅いので、事前に手足の殻をペンチなどで割っておいてから食卓に出します。

このカニ、味噌の量は少ないものの、身はかなり詰まっており、味もなかなかでした。日本のタラバガニとまではいきませんが、十分カニを楽しむことができました。さすがに三匹もあると、相当な量で、我が家ではお馴染みのまゆちゃんもお招きして4人で食べたのですが、食べ切れません。久々の、カニ食べ放題状態でした(笑)。

タコの方は、よく水で洗ったあとに塩茹でにして、薄く切って刺身状態にしてみました。味は良かったのですが、少し堅くて噛み切れないので、もう一工夫必要そうです。まだ足三本残っていますので、冷凍しておきましたが、このタコ料理については、もうちょっと工夫してみたいと思います。

なお、タコ料理については、ここのページが参考になります。

http://douspo.aurora-net.or.jp/fish-on/cookbn/ryouri/tako/tako-4shurui/cook1.html

さて、来週は土曜にベルサイユに行って、新鮮な魚を買いたいと思います。

ではでは。