2001年7月22日 日曜日 フランスでの初釣り

0107b3_1.jpg (11233 バイト)到着初日は夕方だったので、釣りはせず、次の日の午前中に地図を買って、釣り場の下見に回ります。まず地図を見て、候補地を、堤防4箇所、岩場2箇所、砂浜2箇所に絞ります。

で、そのうち近くにある堤防2箇所と岩場1箇所をあゆみと見学に行きました。しかし、堤防のうち一箇所は高さが5メートル以上あるのに、幅は2メートル弱で、あゆみは怖がって先端まで行けないことが分かり、また岩場もあゆみには危険そうです。

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そこで、ともかく一番安全に見えた堤防で第一回の釣りをすることにします。この堤防は全長1キロ弱のこの辺りでは最も長い堤防で、地元でも「長い堤防」と呼ばれています。しかし、これだけ長くても、干満の差には抗しきれず、干潮時には堤防の両側が干上がってしまい、堤防からは釣りになりません。つまり釣りは満潮前後の数時間だけに制限されるわけです。この日は満潮が7時頃だったので、夕方に釣行することにしました。ちなみに、フランスの夏は11時頃まで明るいので、この時間に釣りに行っても夜釣りにはなりません。

0107b4.jpg (9672 バイト)この日は午後5時半頃に堤防に到着します。到着してみると、堤防の真ん中あたりで、四つ手網で何かを取っている人たちがいます。覗いてみると、捕れているのはトウゴロウイワシに似た魚です。そこで、まずこいつを釣る事にします。仕掛けは当然トリックサビキです。

0107b5.jpg (2563 バイト)トリックサビキを海中に入れ、稚鮎釣りの要領で上下すると、プルプルという懐かしい手ごたえで釣れました。やはりトウゴロウイワシ(仏名:Pretre)です。フランスでの釣り第一号はトウゴロウイワシでした。食いは今一ですが、そこそこ釣れそうです。そこで、この釣竿はまゆちゃんに任せ、私は投げ釣りの準備をすることにしました。

「あゆみはどうする?」

「私も投げ釣り」

「ここだと、その竿じゃあ無理かもよ。」

「いいの。近くの魚釣るんだから。」

0107b6.jpg (5187 バイト)ということで、あゆみも投げ釣りに参戦です。

このあゆみが次の魚を釣ります。ベラです。日本のオハグロベラに似ていますが、当然別種です(仏名:Petite Vieille)。

こういった雑魚にはリリース規制が無いので、何でもキープできます。あゆみは結局3匹のベラを釣りました。うち1匹は20cmクラスだったので、手ごたえが楽しめたようです。

まゆちゃんに任せたトウゴロウイワシ釣りは、なかなか成果が出ませんでしたが、突然まゆちゃんが喜びの声をあげます。

「釣れた〜〜〜」

見ると、数匹のトウゴロウイワシが竿に付いています。群れが来ると釣れるようです。まゆちゃん、これに燃えて、トウゴロウ釣りに没頭です。

さて、私の竿には、アサリ、地元のイソメ、輸入イソメの三種類を付けて投げ込みます。

「パパ、この竿、何か当たってるよ。上げていい?」

「いいよ。でも、そこで上げると下が岩場だからこっちにおいで」

しかし、あゆみにはその意味がわからないようです。実は堤防の下に2メートルほど岩場があるのですが、あゆみからは見えないようです。あゆみはそのまま巻き上げます。

「こっちに来なきゃ駄目だよ。ほら、岩に引っかかるよ・・・」

0107b7.jpg (6336 バイト)と言っているまもなく、魚が岩の上で大きく跳ね上がりますが、運良く針は外れず、そのまま堤防に引き上げることが出来ました。

上がってきたのは、狙っていたスズキです。全長30センチと、リリース規制には届いていない可能性もあります(二種類のスズキがいて、どちらか良く分からりませんでした。)が、ともかく初のスズキですからキープです。

「やったね。スズキじゃん。」

「うん。小さいけどキープだね。」

ということで、初スズキGetです。その後、さらに2匹のスズキを釣ることが出来ました。ちなみに3匹目のスズキは20cm強だったのでリリースしようとしたのですが、針を完全に飲み込んでいて救命できませんでした。

0107b8.jpg (12325 バイト)結局この日はトウゴロウイワシ9匹、ベラ3匹、スズキ3匹が釣れて、8時頃納竿としました。

この魚達、スズキはムニエル、ベラは塩焼き、トウゴロウイワシは素揚げになったのですが、このトウゴロウイワシがすごく美味しくて、家族全員で嵌ってしまいました。