2001年7月27日 金曜日 サーフでの夜釣り

 三日連続でトウゴロウイワシ釣りを楽しんだので、二日間釣りをお休みし、金曜早朝に砂浜での投げ釣りに行くことにしました。実はまゆちゃんが親しくなった地元のおじさんが、夜釣りに誘ってくださったのです。砂浜での投げ釣りはサーフキャスティングとしてフランスでも人気の釣りですが、夏の昼間の砂浜は人が多くて釣りにならないので、釣りは夜から早朝に限られるのです。

0107B15_0.jpg (10129 バイト)

 0107b20.jpg (3897 バイト)午前三時にあゆみとまゆちゃんを連れて砂浜に到着。トウゴロウイワシ釣りで親しくなったおじさんは既に釣っており、ポイントを教えてくださいました。そこで、教えられた場所に仕掛けを投げ込みます。フランスでのサーフキャスティング仕掛けは胴突きで、錘には砂に埋まるように工夫された針金がついています。この針金が、砂をがっちりかむので、糸を張った状態で当たりを待つことが出来ます。上げるときは強く引くと、この針金が反転して簡単にあがってくるようになるのです。

  釣り人が三人なので、竿を3本準備し投げ込みます。2本はフランス式の胴突きで、三本目は日本の固定海草天びんを使って見ました。しかし、三本目を準備している間に、1本目と2本目に当たりがあります。早速あゆみが1本目を上げると、タラ2匹、まゆちゃんが2本目を上げると、タラ1匹と幸先の良いスタートでした。

0107b15.jpg (6568 バイト)

しかし3本目は私が自分用に投げたのですが、何故か根掛りして、錘ごとロスとしてしまいます。そして、この後、ぱったり釣れなくなり、干潮の潮止まりを迎えます。

潮が満ち始め、空も明るくなって、ケミホタルの穂先が見えにくくなってきた頃、あゆみが竿先を見て言います。

「この竿、何か引いてるよ」

「じゃあ、上げてご覧」

「うん・・・・あれ、何もいないみたいだなあ・・・・」

「軽いの?」

「うん。あ、でも何かついてる。」

「ああ、小さいタラじゃん。」

「違うよ。タラじゃないよ。」

「本当? あ、ビベだ」

0107b17.jpg (6048 バイト)釣れたのは、フランスのハオコゼ(笑)ビベ(正式名:Petite Vive)でした。この魚、砂浜に住み、砂の中に潜って目と毒のある背びれだけを外に出して潜んでいるのです。海水浴客が足の裏をよく刺される天敵のような魚だそうで、フランス人の間でも有名なようです。

「本当にいるんだねえ・・・これどうする?」

「食べる。」

「やっぱり? じゃあ、袋に入れておこうね。」

と哀れビベもあゆみの食欲には叶いませんでした。

この後暫くして、また竿に当たりがあります。まゆちゃんとあゆみが二人がかりで波打ち際まで行き巻上げますが、相当重いようです。また根掛りなのかなと思いましたが、少しずつ上がってきているようなので、海草でも掛かったのだろうと思って見ていると、二人が戻ってきます。

0107b16.jpg (11041 バイト)「釣れたよ。ほら、2匹。」

「本当だ。やったね。」

「それに、仕掛けも釣れたの。」

「え?」

良く見ると、海草天びんが2つ付いています。最初に私が根掛りで失った海草天びんを釣りなおしたようです。

「それで重そうだったんだね。」

「うん。すごく重かった。」

「でも、ありがとう。貴重な海草天びんが無くならなくて良かったよ。」

「えらい?」

「うん、えらいえらい」

ということで、無事仕掛けも回収しました。この後私はビベを1匹釣りましたが、それで打ち止めでした。

0107b19.jpg (5644 バイト)「あゆみ、今回パパの写真が全然無いから、このビベでも撮って。」

「はいはい。」

ということで、私の唯一の釣果写真はフランスハオコゼに終わりました。

この日の釣果はタラ5匹、ビベ2匹でした。タラの煮付けは上品な味で美味でした。ビベは今いちかな(笑)

0107b18.jpg (9067 バイト)しかし、今回の釣りは、初めて行った場所で、情報も全く無く試行錯誤だったにもかかわらず、坊主も無く、堤防、岩場、砂浜と三種類の釣りが楽しめたので、結構楽しかったですね。

あとで絵葉書を買ってきて確かめてみました。この地域は、いろいろな釣り場があって釣りには良い場所のようです。

次回はいつ行けるか分かりませんが、またきっと行くでしょう。

ではでは。