カジキマグロはマグロとは全く別の魚で、メカジキ科及びマカジキ科に分類される魚です。ゲームフィッシングの対象として有名な魚で、大きなものは全長4メートル以上になります。長く伸びた上吻が特長です。

このうち、パリの魚屋で最も一般的に見かけるのがメカジキ(Espadon)で、Thonに比べて身が白いので、Thon Blancの名前で売られることもあります。（但しビンチョウマグロも同じ名で売られます。）

メカジキは欧米では大変人気のある魚で、価格もそれなりに高い魚です。フランス料理のメニューにも頻繁に登場します。映画「Perfect Storm」で漁師たちが魔の海に入っていくのも、この魚をとりたいからでした。この映画を見ると分かるように、カジキ類は長い吻を持つため、船上で吻または頭が切り落とされます。この長い吻のため、水族館などでも飼育が難しく、その姿を実際に見ることはあまりありませんが、パリのスーパーなどでは、わざわざカジキの頭を展示している店もあるので楽しめます。

カジキは、そのままフライパン等でバター焼きにするのが基本でしょう。もちろんフライや味噌漬も美味しい食べ方です。日本ではマカジキが寿司ネタになるのですが、メカジキ（Espadon）は試したことがありません。パリではなかなか新鮮なものは手に入らないので、無理かもしれません。