Carrelet
Limande
カレイ カレイ目カレイ科 年間通じ供給(秋から冬)
価格帯:7-20eur/kg

日本の魚屋でカレイと言えば、マガレイかマコガレイのことですが、実はカレイの種類は多いのです。体長1mを超えるオヒョウから、体長10センチ弱のダルマカレイまで、日本近海には様々なカレイが生息しており、市場で取引されています。

パリでも魚屋の店頭には多くのカレイが売られています。代表的なのが、オレンジの点描模様が特徴的なCarrelet、カレイ的体型ですが分泌物の多いLimande、そして日本のババガレイ(ナメタガレイ)にそっくりなLimande soleの3種です。

日本ではカレイは冬の魚ですが、パリでも同様で、秋から冬、そして春にかけてがカレイの美味しい季節のようです。秋の終わりには日本と同じく抱卵が始まるので、子持ちガレイを楽しむこともできますが、パリの魚屋ではカレイのえらわたをを抜いて販売している場合が多く、その場合卵巣も抜かれているので残念な思いをすることがあります。冬のカレイは肝の煮つけも美味しいので、できれば内蔵がある新鮮な物を買うようにしましょう。

カレイと言えば、煮つけ、空揚げ、塩焼きなど、どのようにしても美味い魚ですが、Carreletは鱗が堅く、また売られているサイズが大きいので、切り身での塩焼き、煮つけなどが似合います。Limandeは小型のものが多く身も薄いので、そのまま空揚げにすると頭の骨まで美味しく食べられ、美味しいでしょう。Limande soleは何といっても煮つけです。日本ではナメタガレイの煮つけはなかなか食べることの出来ない幻の料理ですが、こちらではLimande soleが簡単に手に入るので、カレイの煮つけが食べたい時は、Limande soleを選ぶと良いでしょう。但し、カレイの仲間では一番値段が高いのもLimande soleです。

勿論、いずれのカレイも5枚おろしにしてムニエルなどでも美味しく食べられますが、刺身はまだ試したことがありません。新鮮なものが手に入ったら試してみたいですね。

なお、ごく稀にヒラメの仲間のCardineがFausse limandeの名で売られていることがありますが、これはヒラメの仲間ですので、ヒラメの項を見てください。

仏語名 英語名 日本名 学名 分布 コメント
Arnoglosse Scaldfish (ダルマカレイの近似種) Amrnoglossus latema 欧州沿岸 小型なので食べない
Carrelet Plaice (カレイの一種) Pleuronectes platessa 大西洋・地中海 Plieとも言う。うろこが硬く取りにくい。
Fausse Rock sole シュムシュガレイ Lipidopsetta bilineata 北太平洋 Fausse limande、Limande Blancheと言うこともある。
Flet Flounder カレイ Platichthys flesus 大西洋・北海 元々特定の種の名前だが、カレイの一般名称にも使われる。
Flétan Halibut オヒョウ Hippoglossus hippoglossus 大西洋・北海 太平洋産は近似種(Hippoglossus stenolepis)
Limande Dab カレイ Limanda limanda 北海 マガレイに近い。Fletに似ている。カレイの一般名称にも使われる。Limande blondeとも。
Limande sole Lemon sole (ナメタガレイ) Microstomus kitt 北海 分泌物が多い。名前にBlancheが付くことも。
Plie cynoglosse Witch (カレイの一種) Glyptocephalus cynoglossus 北海  

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ナメタガレイ(標準和名:バガレイ)(2000/2/5 鹿島港某堤防[釣り人:きむさん])