Mérou ハタ スズキ目ハタ科 夏から冬中心(秋)
価格帯:15-30eur/kg

ハタ科は全世界で3亜科62属449種といわれ、スズキ目の中でも大きなグループですが、その分類が研究者によって大きく異なる研究途上の分類でもあります。パリで見られるハタは、日本のマハタやクエと同じ仲間であるEpinephelus属か、日本近海では見られないMycteroperca属のようです。

最も一般的にパリの魚屋で見ることのできるMérouは、Mérou geantと呼ばれる種で、地中海におけるハタの漁獲量の約60%を占めると言われます。その他、Mérou blancが30%、Mérou noirが10%程度といわれますが、この仏名と学名との関係には混乱があるようで、本によって記述が違っています。OECDの分類では、他にも10種類以上のハタが市場に流通しているようです。赤地に青い水玉模様が美しい(食べる気にはならないのですが食べると美味しいです。(笑))Coq rougeもよくスーパーの店頭などで見ることができます。

ハタ類はフランス料理でも高級食材で、様々な料理に使われるようです。日本料理では煮付けや吸い物が一般的ですが、新鮮なものは薄作りの刺身も美味しいそうです。

なお、フランスでBarと呼ばれるスズキは、ハタに近い魚で、ハタのことをBarと呼ぶこともあるので、注意が必要です。

仏語名 英語名 日本名 学名 分布 コメント
Bar Sea bass ハタ SERRANIDAE 全世界 Sea bassの名は様々に使われる。
Cernier Wreckfish (ミナミオオスズキ) POLYPRION 地中海、大西洋、北海 日本近海にはいないがスズキに似ているのでこの和名があるらしい。
別名Mérou des Basques。
Coq rouge     Cephalopholis taeniops / Epinephelus adscensionis 大西洋 Mérou à points bleusと、Mérou tachetéの両方に使われる。地中海産のApogonをCoqと呼ぶことがあるが、これとは別種
Mérou à points bleus   ユカタハタ Cephalopholis taeniops 大西洋 タイよりも高い高級魚。煮つけが美味しい。
Mérou Grouper ハタの総称 Epinephelus spp.
Mycteroperca spp.
大西洋 Epinephelus guazaを指すこともある。
Mérou blanc   ハタ Epinephelus aeneus 地中海 黒地に白い星を持つ?
Mérou geant Jewfish ハタ Epinephelus itajara 地中海 最も一般的なハタ。1.5mまで。
Mérou noir Dusky Sea Perch ハタ Epinephelus guaza 地中海 この種をMérou geantとした本もある。
Mérou royal   ハタ Mycteroperca rubra 地中海 Mycteroperca属だが、外見はEpinephelus属と変わらない

Mérou à points bleus

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マハタ(参考)