Turbot Barbue |
ヒラメ | カレイ目ヒラメ科 | 年間通じ供給(冬) |
価格帯:15-20eur/kg(中型) |
日本ではお刺身で有名なヒラメは基本的に一種で、それ以外のヒラメを魚屋で見ることはまずありませんが、パリの魚屋では多くの場合二種のヒラメ(TurbotとBarbue)が販売されています。
Turbotは、ほぼ真円状の体型をしており、体表面にはうろこが無く、その代わりにイシガレイやヌマガレイのような骨状突起を沢山持っています。このため、皮を剥ぐのが少し難しく、刺身にしにくい魚です。フライやムニエルに向いています。
これに対しBarbueは日本のヒラメに近い楕円形の体型で、皮も一様なうろこ状なので、料理が簡単で、刺身、あら煮などを楽しむことができます。
値段は両者似たようなもので、大きくなるほど高くなります。Turbotは大型が多いので、一匹買う場合はTurbotの方が高くなることが多いようです。
パリではヒラメの代表はどちらかというとTurbotで、Barbueは脇役的扱いのようです。年間通して、Turbotが入荷していないことはまずありませんが、Barbueは店頭で見つけることが出来ないことも多く、サイズも小さいものが多いようです。元々、Turbotは日本のヒラメと同様1メートル以上まで成長するのですが、Barbleは70センチ3キロが限界と言われていますので、小型が多いのは当然ともいえます。
この二種以外に一般的なヒラメの仲間として、TargeurとCardineがいます。Targeurはヒラメの仲間では唯一、岩礁帯に生息している種で、シタビラメのような楕円形の身体と一様なすべすべの皮膚を持っています。サイズは最大でも40センチ前後で、魚屋で見たことはありません。
Cardineは正式にはCardine francheと呼びます。ある程度深い特定の水深(100mから600m)に生息しており、日本のガンゾウビラメに似た形をしています。
このヒラメ、通常はCardineの名で売られていますが、稀にFausse limandeとか、Limande filetとして売られていることもあります。別途、太平洋種のカレイ(シュムシュガレイ)も同じ名前で売られますので、注意が必要です。他のヒラメ類と異なり身が薄いので、から揚げや塩焼きが向くと思われます。塩を強めにしてちょっと置いてから焼いて食べると、一夜干と同じ感じのとっても美味しい塩焼きが出来ます。
なお、これ以外にCithareというヒラメがおり、これは日本のコケビラメとほぼ同種と思われますが、今のところ魚屋の店頭で見たことはありません。
仏語名 | 英語名 | 日本名 | 学名 | 分布 | コメント |
Barbue | Brill | (ヒラメの仲間) | Scophtalmus rhombus | 北海・地中海 | 日本のひらめに近い。 |
Cardine franche | Megrim | (ヒラメの仲間) | Lepidorhombus whiffiagonis | 北東大西洋・地中海の一部 | Fausse limande、Limande filetとも。 |
Cithare | (コケビラメ) | Citharus macrolepidotus | 地中海 | Feuilleとも。 | |
Targeur | Topknot | Zeugopterus punctatus | 英仏沿岸 | ||
Turbot | Turbot | (ヒラメ類) | Psetta maxima | 北東大西洋 | イシガレイのような石がある。 |
ヒラメ(96/7/7 久慈川河口[釣り人:あゆみ])