Vive トゲミシマ スズキ目トゲミシマ科 春から秋(?)
価格帯:10eur/kg

Viveはフランス語の辞書などではトラギス科の魚と書いてあるのですが、実際にはトラギス科の魚ではありません。日本には分布していない種の魚なので、標準和名の無い魚と考えてよいでしょう。英語名から検索したところ、リーダーズ英和辞書によると、Viveはトゲミシマ科の魚となっていますので、ここではその名前を採用します。

この魚、フランス人の間では有名な魚です。実は、Viveの仲間のPetite viveは、海水浴を楽しむ砂浜に生息しているのですが、目と背びれの刺だけを出して砂の中に潜んでいます。この魚の背びれの刺には毒があり、うっかりこの魚を踏むと、刺されてすごく痛い思いをするのです。

フランス沿岸には数種類のViveがいますが、魚屋で売られているのは、通称Grande viveと呼ばれる大型のViveです。このViveにも同じように背びれ、えら、目の前方に毒があるので、料理をするときには注意が必要です。毒成分は煮たり焼いたりすると分解するので、料理後は余り気にする必要はありません。スープの具や塩焼きなどで食べることが出来るようです。

Grande vive

仏語名 英語名 日本名 学名 分布 コメント
Grande vive Greater weever トゲミシマ Trachinus draco 北海・地中海 背びれ、えら、目の前方に毒を持つ
Petite vive Lesser weever マムシミシマ Echiichthys vipera  北海・地中海 背びれに毒をもつ。
Uranoscope Stargazer ミシマオコゼ Uranoscopus Scaber 北海・地中海 日本のミシマオコゼはUranoscopus japonicus Houttuun
Vive Weever (トゲミシマ科の魚) TRACHINIDAE 北海・地中海 トラギスに似る。食用にするのはGrande vive。

 

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トラギス(2000/6/10 真鶴福浦港)