97年10月18日(土曜日) 伊豆多賀

今日は初の遠征釣行です。ということで、茨城地区のみなさんには、あまり役に立たない情報かもしれませんがお許しください。

今回の釣行は、いつも茨城で一緒に釣りをしている木村さんが、会社の旅行で伊豆に行くことがきっかけに決まったもので、伊豆多賀でピンギスの入れ食いを体験しようというものです。我々はキス釣りの経験が少ないので、ARCサーフの相原さんがいろいろ教えてくださる予定です。

私はといえば、当日まで行くかどうか悩んでいたのですが、結局金曜の夜11時頃行くことを決断。しかし残った仕事を片づけるために大学に寄ったのでちょっと手間取り、午前1時に筑波を出発しました。常磐高速、首都高、東名高速、小田原厚木道路、西湘バイパス、真鶴道路、熱海ビーチラインと有料道路を乗り継ぎ、伊豆多賀に到着は午前3時。ちょうど2時間で着くとは、伊豆も結構近いですね。

まだ真っ暗なので様子が全く分かりません。そこで、他の方が到着する朝まで、駐車場横の突堤でブッコミ釣りでもすることにしました。するとそこに、ちょうどその突堤で釣りをしていた人たちが戻ってきて、車で待っていた同僚と話し始めます。

「やだやだ、ここ全然駄目だよ。」

「釣れないの?」

「ゴンズイばっかり。それもこんなにおおっきいの。」

「それはいやだね。」

「これなら大礒の方が良かったよ。」

この会話を聞いて、内心喜んでいたのが私です。何しろ今回の釣行のもう一つの目的は、ゴンズイとウツボを釣って、写真を撮ることなのですから。早速準備をして突堤に入ります。初めて来た場所で、かつ夜中なので、水深などの状況は全く分かりません。取りあえず錘だけ付けて投げてみると、水深5メートルほどの砂地のようです。そこで、夜の大ギスを念頭においてブッコミ仕掛けを作りました。

3本の竿をぶっこんだところで、1本目をきいてみると、何か掛かった感触です。ちゃんと抵抗します。期待を込めてあげてみると、ついに来ました。ゴンズイです。刺されないように慎重に針を外し、袋に入れて写真撮影用に持ち帰ることにしました。しばらくしてもう1匹釣れますが、これはリリース。結局夜の間の投げ釣りには、ゴンズイが来ただけで終わりました。

仕方がないので突堤の先端で電気浮きのイソメ餌で浮き釣りをしたところ、入れ食い状況でクロホシイシモチが釣れました。今回は写真撮影用なので、数匹釣ったところで場所や棚を変えていろいろ試してみます。

明るくなり始めるとササノハベラ、カワハギなどが釣れ始めました。更に投げ釣りにはホウボウとメゴチの一荷です。ホウボウは初めてでしたが、本当に腹ビレで歩くんですね。美しい胸ビレにも感動しました。

明るくなってきたので底の様子が分かるようになり、浮き釣りもよさそうなポイントが狙えるようになってきました。海の中も見えるようになり、色々な種類の魚が群を成して泳いでいきます。茨城の海とは魚影の濃さが全然違う感じです。ここであゆみ得意のトリックサビキをしてしまったらどうなるんだろうと心配になるほどの魚の量です。さすが暖かい海は違いますね。

さて、写真用の魚を稼ぐため、さらにポイントを変えつつ浮き釣りを続け、オハグロベラ、ニシキベラ、ホンベラ、メジナなどを釣りました。残念だったのはオハグロベラの雄がどうしても釣れなかったことです。

さて、10時過ぎに木村さんが到着するという連絡が入ったので、近くの砂浜まで歩いていき、相原さん御一行と合流しました。男性二人女性3人のグループでキス狙いをされており、3色あたり(75メートル)で釣れるということで、私も参戦します。時折フグに悩まされながらも、10cm未満のピンギスがぽつぽつ釣れ、砂浜からの投げ釣りを楽しみました。茨城の砂浜と違って、ほとんど波もなく静かな砂浜で、これなら砂浜で投げ釣りをしようという気になることを痛感しました。

砂浜からのキス釣りには、フグ以外にカワハギとメゴチが時々混じります。相原さんにはコトヒキまで釣れました。このコトヒキ、図鑑の写真撮影用に頂きました。さすがに私のデジタルカメラではホームページ用といえども図鑑に耐える写真は撮れないですね。

(ところで、この図鑑が載っているホームページ[AFIS:アルカディア・フィッシング・インテリジェンス・サービス]がオープンしましたので、興味のある方は見てくださいね。場所は、http://arcadia.cup.com です。私のこのホームページは、将来的には、AFISの中の茨城ページとして組み込んでしまう予定ですので、AFISにも遊びに来てください。AFISのファミリーフィッシングも私が担当していますので、情報内容は同じですが・・・・(^^;;;;)

12時頃、相原さんの竿に外道中の外道が掛かります。カモメ?です。私では到底届かない沖の方にいたのですが、相原さんの錘に反応して食いつて来たそうです。ゆっくり砂浜まで引いてきますが、海際で糸が切れ、無事逃げていきました。

さて、相原さん御一行が12時半過ぎに帰られた後も、しばらくキス釣りを続けたのですが、お腹も空いたので一旦中止し、食事の後、朝私が釣った場所の近くで投げ釣りをすることにしました。狙いはカワハギです。しかし、ここはハゼが多く、なかなかカワハギが釣れません。見た目には水深もありなかなか魅力的な釣り場なのですが、やはり勝手が違う感じで、どのように狙って良いのか迷いました。同じ風景が茨城県にあれば、間違いなくアイナメ・カレイの好ポイントなのですが・・・

結局ここでは、小型のカワハギ、キュウセン、子ダコ等を釣りました。木村さんは水際まで下りて脈釣りでカワハギを狙いましたが、オハグロベラばかりが釣れていました。午後5時に餌も無くなったので、納竿としました。

本日の釣果は、カワハギ8匹、ピンギス6匹、サビハゼ10数匹、クロホシイシモチ数匹、メジナ数匹、ササノハベラ数匹、オハグロベラ数匹、ゴンズイ数匹、ニシキベラ、ホンベラ、キュウセン、子ダコ、メゴチ、ホウボウ、ウマヅラハギ類各1匹で、加えてフグを2種類釣りました。結局、ほぼ同じ場所で17種(コトヒキを入れると18種)の魚が釣れたわけで、伊豆の魚種の豊富さに感動しました。

ついでに、伊豆の人たちがベラを外道扱いする理由もよく良く分かりました。ベラなら狙えばいくらでも釣れます。あれだけ釣れちゃあ、茨城のフグとおんなじですね。