98年2月7日(土曜日) 日立港

さて、5日に仕事が一段落したこともあり、土曜日に釣りに行くことにしました。今回は木村さんが仕事で忙しいので単独釣行です。といっても、私も家内との約束で、1時までに自宅に戻らないといけないので朝方だけの釣りしかできません。結局、時間的に都合の良い日立港の沖堤防に行くことにしました。ここだと、12時の船で戻ると決めれば、計画も立てやすいですからね。ちなみに戻りの船は、12時、1時、2時、3時の4回です。

朝5時に筑波を出て、5時50分頃日立着。6時発の一番船に乗るつもりだったのですが、結構人が多く先に出発されてしまい、2番船での渡堤です。餌は日立フィッシングセンターサウス店で赤イソメと青イソメを入手しましたが、青イソメが細いものしかなくちょっと不満です。お店の人も太いのが入らなくて困ると言っていました。

船は沖堤防の先端、中央、北側の3個所に着くのですが、カレイ狙いの場合は中央の船着き場から南側200メートルくらいの範囲が定番です。しかし既に中央から南側は釣り客でいっぱいです。3メートルごとに釣り人が入っているような状況で、とても沖堤とは思えません。沖堤に渡す船は久慈漁港にもあって、そっちは5時半が始発ですし、さすがに2番船ではもう入る場所がありません。ということで、北側に行くことにしました。

ところで、久しぶりに見る沖堤の風景は何か違っています。どこが違うのか一瞬分かりませんでしたが、すぐに気づきました。写真を見てお気づきの方もいると思います。正解はまた後で。

で、北側の船着き場に降りると、そこには誰もいません。一緒に降りた一組は更に北の一段低くなっている方に歩いていきます。この時期は水温が低いので、カレイは北側の浅いところではあまり釣れないというのが常識で、カレイ狙いの人は南側の深場を狙っているのだと思います。北に来るのは主に足元のアイナメ狙いの人で、彼らは足場の低く、磯に近い北側の堤防がお好きなようです。私は釣果よりも空いていて気持ちがいい方が好きなので、少し南に歩き、誰もいない堤防で広々と釣ることにしました。

船着き場から南側に50メートルくらい歩き、12月に木村さんと来たときとほぼ同じ場所に陣取ります。「ほぼ」としか書けないところに、先ほどの答えがあります。そうです。電柱が無くなったのです。おかげで小名浜の沖堤と同じ、完全開放空間になりました。これは気持ちがいいですよ。安心して思いっきり投げられます。

早速投げ竿を準備し、2本を内側向きにカレイ狙いで投げ込み、2本は外側にアイナメ狙いで投げ込みます。カレイ狙いは遊動海草天秤に12号のカレイ2本針仕掛けで、アイナメ狙いは遊動フロート天秤に12号のセイゴ2本針仕掛けを使ってみました。カレイ仕掛けは自作(及びあゆみ作)で、20センチクラス狙いのキンキラ仕掛けです。アイナメ仕掛けは市販品です。餌は両方ともアオマムですが、青イソメが細いので縫い差しと房掛けを組み合わせました。

さらに外側向けに、磯竿4号と特殊な立ち上がり型天秤(商品名不明)を組み合わせた仕掛けを作り投げ込みます。これは遠投ができないので、岸から30メートルくらいのところに投げ入れます。

さて、内側の竿には時折ヒトデが掛るものの、魚は来ません。やはり金色の玉はカレイだけでなくヒトデも寄せるようで、結構ヒトデの猛攻に会いました。大型カレイには飾りが無い方が良いそうなのですが、私はサイズより数です。

外側は根掛かりの連続でしたが、しばらくしてなんと15cmほどのサビハゼが釣れます。外側でハゼは釣れたのは始めてです。確かに普段に比べると波も静かでしたので、ハゼなども岩陰から出てきていたのかもしれません。しかし、アイナメは泳いでいないようです。

8時頃、外側にちょい投げておいた磯竿がまた根掛かりをしてしまいます。しかし道糸が6号ナイロンということもあり、強引に根掛かりを外します。何度目かのあおりで上手く外れたのですが、竿に重みが残っています。しかしアイナメ独特のクンクンという引き込みはありません。道糸がナイロンなので細かい当たりは分からないのですが、海藻でも釣ったかなと思いながら上げてみると、なんとカレイです。見た瞬間に結構いいサイズだというのは分かりました。しかしテトラ側で、かつ周りに誰もいない状況ですからタモを使う余裕はありません。アイナメ仕掛けの太ハリスを信じて強引に抜き上げます。

堤防に上げて図ってみると、39cm。あゆみの記録40cmに後一歩届きませんでしたが、久々の、そして今期初のまともなカレイでした。残念なことに単独釣行なので手に持っている写真が撮れません。やむなく地面に追いて、記念撮影です。

この1匹で一応お土産もできたので、安心です、結果的にはそれ以降、魚はメゴチとハゼしか釣れませんでしたので、この1匹が無ければ、ほぼボウズ状態でした。

8時頃に穴釣り専門で10人くらいの一群が渡堤してきました。ただ今日は少し波があったのと、風が強かったので、テトラの上からの穴釣りは難しそうでした。でも帰り際にバケツを覗くと、結構大きなドンコを何匹も釣っていました。今の時期のドンコは肝も大きいし、羨ましいなあ・・・彼らの餌はサンマの身餌のようでした。多分狙いはカサゴ・ソイなのだと思います。

なお、カレイは内側でも結構いいサイズが1匹釣れていました。日立の沖堤防は、釣れると大きいのですが、20センチ級が釣れないので、数が出ませんね。南側なら数も出るのかもしれません。次回はぜひ一番船で南側に上がってみましょう。

さて、10時頃からチョイ投げ用に上州屋19円仕掛け(流線7号3本針)と青イソメで堤防内側に投げてみました。すると、カニがあがって来ました。いわゆるHガニです。本気ではねらわなかったのですが、本気でカニ網等を使って釣れば、結構な釣りができそうですね。結局この仕掛けでカニを3匹釣りました。

11時過ぎには片づけを開始ししました。ちょうどその頃、あゆみから電話です。

「パパ、何か釣れた?」

「1匹だけ釣れたよ。カレイ。」

「大きさは?」

「あゆみの記録より1センチだけ・・・・」

(ギクッ としているあゆみ)

「ちびだよ」

(ガク)

「39センチさ。」

「すごいじゃん。でも私の記録は追い越せないわ。ほっほほほほほほほ。で、そんだけ?」

「あとはカニ。」

「ふーん。ママがそろそろ帰っておいでって。」

「ほいほい。もう片づけてるよ。12時の船で帰るからね。」

ということで、12時の船で戻り、1時には自宅に到着です。

「パパ、お帰り。みせてみせて。」

「ほら」

「わーおおきい。これ40センチ以上あるんじゃない。」

「ちゃんと測ってみようか。もしかしたらあるかもね。」

あゆみさん、2度目のギクッ・・・でもやっぱり39センチでした。

「パパ、記念写真とってあげるよ。」

「うん、今日は木村さんがいなかったから写真が撮れなかったんだ」

「そうだと思ったんだ。うひ」

ということで、写真を撮ってもらって、カレイは刺身とあら煮になりました。やっと今期初のカレイが釣れました。5月いっぱいは茨城のカレイのシーズンが続きます。さてさて、今年は40センチ以上が釣れるかな?