98年6月6日(土曜日) 鹿島港

仕事が忙しくて釣りに行けない!!(本当は毎週行ってるけど)と上司に文句ばかり言っていたら、6月2日付けで予定通り閑職に飛ばされましたので、今週は睡眠は十分です。おかげさまで、今後の釣行も少しは楽になりそうです。(^^)

さて、せっかく仕事は楽になったのに、来週からしばらく釣りが出来ないので、今週はともかく確実な釣果を狙って、鹿島港北新堤にサッパを狙いに行くことにしました。先週のサッパの酢漬けが結構美味しかったんです。

朝7時半、あゆみに起こされます。

「パパ、釣りに行くの?雨だよ。」

「午後には止むから大丈夫。」

「天気予報でも雨って言ってたよ。」

「パパの天気予報の方が当たるから、大丈夫だよ。あゆみも行くの?」

「雨だったらやだなあ。」

「雨なら行かないよ。」

「じゃあ行く。」

「了解。じゃあ、学校いっといで。」

ということで、パパはまた睡眠です。お昼にあゆみが学校から戻ってきます。早速昼食を食べて、きむさんとの待ち合わせ場所の上州屋に集合です。本当は1時に待ち合わせたのですが、20分近く遅刻してしまいました。

「おはよう」

「遅いじゃん」

「ごめんごめん、昼飯のこと忘れてた。」

「今日、波が荒いらしいよ。3メートルとか。」

「じゃあ、北新堤は無理かなあ。でも根元辺りなら大丈夫じゃない?」

「そうだね。とりあえず行ってみよう。」

ということで、上州屋で釣り具と餌を購入して、北新堤に向かって出発です。北新堤到着は午後3時過ぎでした。しかし、いつもの駐車地帯には、車が全く停まっていません。堤防上まで上ってみると、本当に大荒れです。

「こりゃー無理だね。」

「根元辺りも無理そうだね。」

「じゃあ、ここはやめて、新浜の方に行ってみよう。」

ということで、新浜に行ってみます。ここは北新堤と南堤防とに挟まれた地帯ですから、それほど波もありません。何組かが投げ釣りをしており、イシモチがポツポツと釣れています。

「イシモチが釣れてるね。」

「ちょっとここでやってみる?」

「ちょっとだけやってみようか。」

ということで、ここで投げ釣りをすることにしました。とりあえずきむさんが先に準備を済ませ、投げ込みますが、釣れるのはコンブの切れ端ばかりです。でもあゆみはコンブでも嬉しいらしく、貰って喜んでいました。

「パパ、私も釣る。」

「お前の竿じゃあ、届かないよ。パパの竿じゃないと。」

「いいの、私の竿でやるの。」

「はいはい。落ちない様に気を付けろよ。」

「パパ投げて。」

ということで、あゆみに胴突き仕掛けを作って投げてやります。私も胴突き仕掛けを1本だけ作ります。しかし、両方とも海藻に掛かって根掛かりのようになります。

「パパ、根掛かりだよ。パパの投げたところが悪いんだぞ。」

「はいはい。とってあげるよ。ほら。」

「外れたの?じゃあ私が上げる。あ、ヒトデだ。」

あゆみが生物第一号を釣りました。私の竿には、ショウジンガニ。生物第2号です。でも、魚は釣れません。

「ここだめだね。きむさんどうする?」

「この波じゃあ、内側じゃないと駄目じゃない?。ポートラジオ行ってみようか。」

「ポートラジオで釣れる?」

「あそこ、アジはいいらしいよ。」

「ふーん、じゃ、きむさん先に行ってて。我が家はもう少し遊んでから行くから。」

ということで、とりあえずきむさんと一旦別れました。竿を片づけているとそこにやってきたのが、お馴染み工業技術院の関口さんです。関口さんも今日は波が高くて苦労しているようで、メバルの当たりがあった程度だということでした。

さて、ポートラジオに行く前に、我が家は野鳥観察に出かけます。工場地帯のすきまの空き地に、アジサシの巣があるので、あゆみにそれを見せてやろうと思ったのです。

「パパ。今、鳥さんがパパの頭にとまりそうになったよ。」

「違うよ。あれはね、そこに巣があるから、出てけーって襲ってるんだよ。」

「どこどこ?」

「よーく見てごらん。ほら」

「ほんとだ。たまごだ。あ、雛もいる。死んでるの?」

「ちがうよ。敵が来たから見つからないようにじっとしてるんだよ。」

「ふーん、触ったら逃げちゃうかなあ。」

「触っちゃダメだよ。人間の匂いがつくと、親が世話をしなくなっちゃうかもしれないからね。」

「ふーん。わかった。」

海岸地帯では、野原の思わぬところに、このような巣があります。皆さん、踏んだりしない様に、頭上でアジサシが泣き叫ぶときは、注意して歩いてくださいね。

さて、ポートラジオに到着すると、結構な数の人が釣っています。早速きむさんを発見して、声を掛けます。

「釣れた?」

「1匹だけ。」

「何が釣れたの?ああ、サッパじゃん。パパ、私もサッパ釣る」

「パパの竿貸してあげるから、それでやんな。」

「いや、私の竿作って。」

「仕方ないなあ。」

ということで、サビキ仕掛けを2組作り、あゆみとサビキ釣りです。近くではイワシがぽつぽつあがっています。しばらくして、きむさんがイワシを釣りました。

「いいな、いいな、私も釣りたーい。」

「そのうち釣れるから、がんばりな。」

「でも、全然当たりがないんだもん。きむさんいいなあ。」

「ほら、パパも釣れたぞ。イワシ。」

「ああ、いいなあ、どうして私だけ釣れないの。」

そういっているところで、近くで大きな魚があがります。

「何か釣れたぞ。見てこい。」

あゆみ偵察隊の派遣です。

「アジだったよ。20cmくらい。」

「ふーん。あの人足元で釣ってたんだよ。足元で釣ってみよう。」

「えーん、何にも釣れないよー」

また近くで大きな魚があがります。

「なんだ?見てこい。」

今度は見に行ったまま帰ってきません。そこで、見に行きます。釣れていたのは30cm近いコノシロです。

「ああ、コノシロだね。」

「やっぱりコノシロでしょ。ほら正解だった。あれどうやって食べるの?」

「うーん、サッパと同じかなあ。」

「パパ、コノシロ釣って。」

「頑張るね。あゆみも釣ってね。」

「私だけ釣れないんだもん。この気持ち分かる? 辛いんだぞ。」

結構言うことがしぶいあゆみです。ぶつぶつ文句を言いながら、それでも頑張ります。

「パパ、一回遠くに投げて。」

「ほら、投げたよ。」

「ありがと。」

あゆみはいすに座って大名釣りです。

「パパ、変だよ、浮きが立たない。」

「え? 立たないのも要注意だよ。ほら、何か釣れてる。」

あゆみの浮きの側で銀色の魚体が光ります。慌てて巻き上げるあゆみ。

「アジかもしれないから、ゆっくりね。あれ?なんだあれ?サヨリか?」

なんとあがってきたのは30cm近い立派なサヨリでした。

「わーい、サヨリだサヨリだ。すごい?」

「すごいすごい。」

あゆみはサヨリを釣って、大喜びです。それまでの不調は完全に忘れ去ったようです。

その後、イワシの入れ食い状態が始まります。

「パパー、釣れた。とってー」

「はいはい。」

「パパー、絡んだー、解いて。」

「はいはい。」

「ほどく間、ぱぱの竿で釣っていい?」

「いいよ。」

「この竿釣りやすーい。私これにする。」

ついにあゆみに竿を取られてしまいました。

その後、あゆみは小さいながら、アジも釣ります。きむさんは25センチを超えるコノシロや25cm近いアジも釣りました。こうして、しばらくはイワシ中心のサビキ釣りで楽しみますが、だんだん釣れなくなってきました。

「パパ、もう帰ろうか。」

「どうした。」

「だって、寒いんだもん。」

「じゃあ、車の中で待ってろ。」

ということで、あゆみを車に戻し、もう少し粘りますが、結局何も釣れません。諦めて7時過ぎに納竿としました。

帰りは、まずあゆみの希望で道端の花摘みをして、鹿島の「宝島」で焼き肉を食ってつくばに帰りました。花摘みは、去年の夏死んだハムスターのジャックのためだったようで、帰るとすぐ、お墓に供えに行っていました。ちなみに、奥さんのジャミーはまだ元気です。もう2歳の誕生日を過ぎたのですが。

さて、今日の釣果は、サヨリ1匹、アジ1匹、カタクチイワシ約20匹でした。強風と波でまともな釣りが出来なかった割には、結構楽しめました。あゆみも久々の入れ食い(イワシですが)を楽しんだようです。

来週以降、家庭の事情で、しばらく釣りが出来ません。でも、皆さんの情報の掲載は、定期的に更新しますので、ぜひ情報送ってくださいね。

では。