98年10月31日(土曜日) 日立港

今週は仕事が忙しく、毎日朝帰り。でも2週間釣りをしていないので、今週は外す訳にはいきません。金曜は万難を排して(仕事をサボって??)最終バスでつくばに帰ります。バスの中できむさんから電話です。

「明日は行けそう?」

「うん、今バスの中だから大丈夫。」

「じゃあ、朝6時にね。」

「OK」

きむさんとの約束も整ったので、帰ってから早速仕掛け作りです。行き先は日立港南埠頭先端に決まっていたので、私はカレイ狙いの予定です。で、カレイ用の仕掛けを8組ほど作りました。布団に入ったのは1時半過ぎ。目覚ましは5時15分にかけたはずだったのですが・・・・

「木村さんから電話よ」

突然家内に起こされます。慌てて飛び起きると、6時20分です。なぜか目覚ましは止めてあります。どうも目覚ましを止めてまた寝たようですが、全く覚えていません。

「ごめーん、寝坊したみたい。すぐ行く。」

慌てて準備をして飛び出します。結局出発は40分ほど遅れてしまいました。

予定では途中でフィッシュオンに寄って餌を買ってから行くつもりだったのですが、この遅刻のおかげで日立に直行することになりました。何しろ日立港で8時にARCサーフ会長の近さんんと待ち合わせなのです。

日立港到着は7時40分ごろでした。近さんも予定通り8時に到着。日立フィッシングセンターに行くと、ちょうどおばさんがお客さんと話をしてます。

「沖堤防に渡りたいんだけど、何が出てる?」

「うんとねー 黒鯛は結構釣れてるみたいで、沢山行ってるわよ。あとはアジとか、伊勢海老釣りの人も多いわね。」

「カレイはどう?」

「カレイは小さいのよ。キスは大きいのが出たみたいだけど。」

「キスは南の方?」

「北の方よ。」

ということで、どうもカレイは芳しくないようです。でも、予定通り、日立フィッシングセンターで餌や針を買って、南堤防に向かいます。途中の久慈川河口では沢山の人が釣っていましたが、あまり釣れていないようです。堤防の入り口のハシゴがなくなっていることは、さとうさんからの情報で分かってましたが(さとうさん、情報ありがとうございました)、これを乗り越えるのに結構疲れます。で、そこから5分ほど歩くと第五埠頭の先端が見えます。第五埠頭の工事が終わったようで、かなりの人が釣りをしていました。でもブイがあるので投げ釣りは難しそうです。さらに10分ほど歩いて、やっと先端に到着です。駐車場からは30分の道のりですね。

今日は日立地区では珍しいほどの凪で、堤防外側にもほとんど波がありません。多くの人がテトラの下のほうまで降りて釣っています。私はとりあえず初心貫徹で先端港内側でカレイ狙いをすることにしました。きむさんは今日は家族が帰省中なので、お土産の心配がないこともあり、外側で一発大物のひらめ狙いです。近さんも外側に投げるようです。私はまずカレイ仕掛けの投げ竿を3本セットし、投げこみます。

先端にはもう一組、投げ釣りの傍らブラーでアイナメ釣りをしている人たちがいて、ポツポツとアイナメを釣り上げています。それを見て、私もやりたくなりました。そこで早速ブラクリ仕掛けを準備します。ブラーにしなかったのは、先端部は波が少しあったので、ブラーでは波に負けそうだと思ったからです。

ブラクリ仕掛けをテトラの間に下ろしていくと、すぐにあたりです。まず20センチ弱のクジメが釣れます。

「釣れたよ、小さいけど。」

「アイナメ?」

「クジメだね。」

サイズはいまいちですが、簡単に釣れそうな気配に安心感が漂います。クジメをバケツに入れ、投げ釣りの竿を少しづつさびきます。すると、1本の竿に重さがあります。サイズは小さいようですが明確な感触に、カレイかな? アイナメかな? と期待が高まります。しかし、水面に現れたのはアナゴでした。こいつのことを忘れてました。確かにあの引きはアナゴの引きです。しかし、真昼間からアナゴが釣れてくるようでは下のほうは濁っているということで、カレイは望み薄です。案の定、この後投げ竿にはヒトデ以外掛かりません。

アイナメ狙いのほうは結構当りも多く楽しめます。ただし、ひとつの穴で釣れるのは3匹が限度で、次々に穴を探っていく必要があります。面白いことに穴釣りの定番であるドンコの姿はありません。釣れるのはアイナメとクジメが半々です。

この釣りはテトラの上からの釣りですし、結構足場の悪い釣りなので、疲れた体には堪えました。テトラの上で寝てしまいそうにもなりました。でも、3週間ぶりの釣りですから、少しは気合が入ってます。テトラを渡り歩いてアイナメを探しました。

981031p3.gif (32738 バイト)4匹目には結構大きな当りで、30センチ弱の良型が上がりました。久々の記念撮影です。このサイズが釣れると手応えも大きく、首振りダンスを楽しめます。これに味をしめて、この大型を専門に狙うことにしました。どうも大型は深い穴にしかいないようです。で、深い穴ばかり探ります。しかし、結局25センチを超えるアイナメはこれ1匹に終わってしまいました。ただ、クジメの22センチも釣れたので、クジメにしてはよいサイズでした。

アイナメ探りの途中で、1匹だけ、アイナメ・クジメでないものが釣れました。ムズジガジです。15センチほどの良型?でした。

「ムスジガジが釣れたよ。」

「何ですかそれ?」

「これですよ。常磐名物ムスジガジですよ。」

「へー、写真撮っとこう。」

ということで、近さんのカメラに収まったムスジガジ君は無事海に帰っていきました。

アイナメ・クジメは結局9匹釣れました。アイナメが5匹、クジメが4匹です。アイナメとクジメは生きているときは結構似ていますが、この時期のアイナメは死ぬと黄色くなるので、死んでしまうとクジメとはっきり差が分かります。まあ、尾びれを見れば一目瞭然ですよね。結局、これ以上釣っても食べられないので、ここでブラクリ釣りは納竿とし、たこ釣りをすることにしました。でも、これはあえなく敗退。たこは釣れませんでした。

近さんはサヨリを狙っていますが、コマセを持ってこなかったので、群れが寄らず苦戦しています。きむさんのヒラメ仕掛けにもあたりはないようです。

昼食後、私の投げ竿に久々に当りです。結構よい引きをします。

「釣れたの?」

「うん。何か付いてる。」

「カレイ?」

「わかんない。アナゴかもしれない。」

と会話を交わしている間に上がってきたのは、やはりアナゴです。50センチ超の立派なサイズでした。

結局1時48分にこの釣り場に見切りをつけ、移動することにしました。移動先は未定ですが、歩くのに疲れたので、車横付けの場所がいいね、などと贅沢を言います。とりあえず久慈側河口の様子も見ますが、釣れていないようです。

結局ヒラメかタコを求めて第二埠頭に向かうことにしました。しかし到着してみると釣り人がほとんどいません。ちょと不安になります。今日のゲスト近さんに相談してみます。

「どうしよう。ここでいい?」

「ここって、黒鯛釣れます?」

「いやー、やってる人は見たことないなあ。第一埠頭と第二埠頭の間にはテトラもないしねえ。第一埠頭と久慈漁港との間にはテトラが入ってるんで、シマダイ釣りしてる人とかいるみたいだけどねえ。」

「じゃあ、そっちも見てみましょうか。」

ということで、第一埠頭北側(久慈漁港第一埠頭向かい側)に行ってみます。

「こっちのほうが、少し雰囲気よさそうですね。」

「じゃあ。ここにしましょうか。」

ということで、第一埠頭の北側で釣ることになりました。

私はカレイ狙い、きむさんはヒラメ狙い、そして近さんはウキフカセ釣りをはじめました。近さんの浮き釣りには一度よい当りがあったようですが、すっぽ抜けたそうです。私ときむさんには何も釣れません。仕方がないので、へちでフグを釣ったりして遊びます。この竿にやっとはぜが1匹掛かりました。

しばらくして、夕方になってきました。夕マズメの時合いに期待です。餌を付け替えて投げこみます。

この竿に早速びくびくという小刻みな当りがあります。しかし、カレイの当りではありません。フグのような当りです。一応次のあたりを待ちますが、あたりは来ません。で、合わせて上げてみましたが、何も釣れていませんでした。

で、2本目の竿を上げようとすると、これには間違いなく魚が掛かっています。

「何か釣れてるよ。」

「何? カレイ? アナゴ? アイナメ?」

「うーん、アナゴじゃないみたい。アイナメでもないし・・・・イシモチのような引きなんだよね。 ああ、ヌマガレイのアタリが一番近いな。」

「じゃあ、ヌマガレイかなあ。」

「何だろうね。」

と言っているうちに上がってきたのはカレイです。それもヌマガレイではなくマコガレイでした。小型なので抜き上げます。サイズは27pほどでした。でも、肉厚でおいしそうです。夕マズメのカレイが一番よく釣れる時間帯でした。

その後、またあの小刻みなあたりがあります。今度は乗りました。上がってきたのは20センチほどのアナゴ。あの小刻みな当りは小型アナゴの当りだったようです。

さて、そろそろ終わりかなというところで、また上げようとした竿に魚の重みがあります。

「また何か掛かったよ。」

「またカレイ?」

「うーん、わかんない。アナゴかな? でも違うみたいだなあ。」

ちょうど近さんもやってきます。

「Gakuさん、また何か釣ったの? 日立に強いねえ。」

「まあ、ホームグランドだからね。」

「タモいる?」

「いや、魚自体は小さそうだから要らない。」

と言っているうちに上がってきたのは・・・・期待を大きく裏切る、20センチクラスのアナゴの一荷です。

「なーんだ、アナゴだ。2匹だからあんな変な当りだったんだな。」

「こりゃあチビアナゴ入れ食いになりそうだね。」

「それはいやだね。じゃあ、やめよう。」

ということで、5時半頃納竿しました。帰りにお魚センターで買い物をして帰りましたが、常磐道で事故があったようで、1時間ほど渋滞に巻き込まれました。

結局今日の釣果は、カレイ1(27cm)、アイナメ5(28cm、その他20cm前後)、クジメ4(22cm〜17cm)、マアナゴ5(60cm、40cm、その他20cm前後)、ハゼ1、ムスジカジ1でした。3週間ぶりの久々の釣りでしたが、海が凪いでいたので全体に不調な中、テトラでのアイナメ釣りが楽しめたので、それなりに満足できる釣りでした。

来週は鹿島の突堤にアイナメ・ヒラメを狙いに行く予定です。波があったらどうしようかなあ・・・