98年12月31日(水曜日) 日立港

さて年末恒例?竿納めです。今回はきむさんと日程が合わず、きむさんとの竿納めはできませんでしたが、昨年と同様、あゆみと行くことになりました。

「あゆみ、日立行って釣りして、帰りにお魚センターで魚買ってこようぜ。」

「いいよ、シャコが釣れるとこね。」

「じゃあ、第一埠頭かな。シャコ釣りで勝負するか?」

「うん。お年玉をかけて勝負だ!!。」

あゆみはシャコ釣りに絶対の自信を持っているので、強気です。ともかく今年一年結構お世話になった日立港第一埠頭で年納めシャコ釣り大会をすることにしました。

「明日は5時に起こすぞ。」

「はーい。ちゃんと起こしてよ。」

といってあゆみが寝たのは11時頃。しかし、私が寝たのは結局午前3時で・・・・・目覚ましを6時にかけたにもかかわらず、起きてみると8時です。

「あゆみ、起きろ〜 8時だあ。」

「え〜 なんで?」

「パパが寝坊した。すぐ行くぞ。」

「ふ〜ん」

ということで、8時40分に自宅を出発、日立港に向かいました。日立到着は10時頃。まず日立フィッシングセンター本店で青イソメを買います。今日はシャコメインなので、赤イソメは買いません。青イソメだけで十分です。

で、早速第一埠頭に行ってみます。この日立第一埠頭は、「磯・投げ情報」の2月号で、「’99開運釣り場」として紹介されたのでちょっと不安だったのですが、やはりこの時期(大晦日)には珍しく先端部は満員です。みんなカレイ狙いのようで、「磯・投げ情報」の2月号に書かれていた方向に投げています。

しかし、これは我々には好都合でした。第一埠頭では、シャコは先端部か南側で釣れるので、人がみな先端部に入っているなら、南側で釣ればよいのです。南側は先端近くに数人の人がいるだけで、後は誰もいません。南側だとカレイが釣れる可能性は少なくなりますが、どうせこの時期、カレイは釣れない宣言を出したこともあって、南側にゆったりと陣取ることにします。

「パパ。ここにしようよ〜」

「もう少し先まで行かない?」

「ここでいいよう。早く竿出して。」

「何本使う?」

「5本!!」

「えー、あゆみの竿5本もあったかなあ・・・」

「じゃあ4本。」

「はいはい。できたやつから投げてね。」

ということで、釣り開始です。とりあえずあゆみの竿を4本作り、私は無駄と知りながらも自分の竿をカレイ狙いで組み立てます。ただ。今日は釣れない可能性のほうが圧倒的に高いので、いつもの高級仕掛け?は使わず、50本売りのセイゴ針に、投げ釣り用の500メートル巻きの糸をハリスに使うという超安上がり仕掛けで望むことにしました。仕掛けは基本的に使い捨てなので、今日はせっかく手をかけて作った仕掛けを消費したくなかったのです。こうしているうちに、あゆみが早速釣ります。

「パパ、釣れたよ。シャコ。」

「やったね。もっと釣って。」

「今度はハゼだあ。」

「ハゼじゃあ嫌だなあ。シャコ釣って。」

我が家はともかくシャコが一番好きなので大変です。普通は外道のはずのシャコを狙って釣るのですから・・・でも、今日はハゼの日のようで、良型のハゼがどんどん掛かります。今年はハゼは不調だと思っていたのですが、赤ハゼはちゃんと育っていたようです。どのハゼも15cm以上ある食べがいのあるサイズです。

さて、シャコ釣りは前にも書いたように、完全な置き竿の釣りです。少なくとも投げ込んで20分〜30分は触らずに待つ必要があります。暇なので、2回目のインターバルにはあゆみと堤防一帯を散歩してみます。

「パパ、魚がいっぱいいるよ。」

「ほんとだ、メジナの子かな。」

「あれ捕りたい。」

「網がないから無理だよ。」

「車まで取りに行く。」

「車にもないかも。多分家においてきたよ。」

「じゃあ、買いに行く。」

ということで、小魚を取るために、山形屋釣具店まで網を買いに行く羽目になりました。網の値段は1580円。予定外の出費です。でも仕方ないやと買って戻ります。しかし・・・・捕れません。

「捕れないよー。逃げるの早いんだもん。」

「パパ。がんばって〜」

「無理だよ・・・あ、何かいる。ほら、1匹捕れたぞ。」

「ほんとだ、何だろう。」

1匹だけ単独で泳いでいたのは体長2センチほどの魚で、ハゼのような感じですが、口の部分が青いのです。

「ねえ、パパ。もしかしたらあれじゃない。口の青い。」

「ああ、アナハゼか。そういえばアナハゼにそっくりだね。これはアナハゼの子供かあ。」

ということで、この網ではアナハゼの子供を1匹捕獲しただけで終わりました。

さて、釣りのほうは、あゆみは順調にシャコとハゼを釣り上げます。私の方の竿には予想通りあたりなしです。私に限らず、カレイを狙っている人はみな釣れていないようです。あゆみは時々竿を上げる以外は、風の当らない石炭置き場の中で読書(マンガ)です。

「パパ、また秘密基地行ってくるね。」

「気をつけてね。」

「大丈夫だよ。秘密の入り口見つけたんだ。」

「じゃあ、お尻寒いから、パパの防寒着のズボンを持っていって、お尻にひいておきな。」

「うん。」

と、あゆみが秘密基地?に行っているときに、警備員さんが見まわりに来ます。珍しいなーと思っていると話しかけてきます。

「どうですか。」

「いやーだめですね。」

「今日は6時に門を閉めるからね。」

「え? 門ってどこですか?」

「入って来たでしょ。入り口のところ。6時までに出ないと、正月中港の中にいることになっちゃうよ。」

「ああ、あそこ閉めるんですか。まあ、うちは3時くらいには帰るから大丈夫です。いつまで閉まるんですか?」

「2日までね。」

「はい。どうもありがとう。」

ということで、日立港の入り口も閉まることがあることが分かりました。

さて、お昼になったので、あゆみと日立お魚センターに買い物に行きます。何しろ今日はこの方がメインイシューなので、魚が売りきれる前に行かないといけないのです。まず、お魚センターの2階の「なぎさ」というレストランに入りましたが、ここはお勧めしません。値段は高い(うに丼が2200円)し、おばさんが怒るし、たいして混んでもいないのに、混んでるからといって酢飯を白いご飯に換えてくれない(メニューには、換えられると書いてある。)しで、最悪でした。若いお姉さんたちは親切でしたけどね。

食事後、ママから電話です。

「何か釣れた?」

「ハゼがいっぱいと、シャコがちょっと。」

「何時頃帰ってくるの?」

「3時に出るから4時かな」

「買い物はしたの?」

「いま来てるとこ。何かほしいものある?」

「うーん・・・任せる。買いすぎないようにね。あゆみを美容院に連れて行くから4時半までに帰ってね。」

「ほーい」

ということで、お魚センターではボタン海老、中とろ、ウニを買って戻りましたが、カレイ竿にはやはり魚は釣れていませんでした。結局2時半頃から片付け始め、3時過ぎに日立港を出発して帰りました。今日の釣果はハゼ16匹(うち2匹はチビだったのでリリース)、シャコ7匹でした。まあ、年末の釣り納めにしてはよく釣れたほうでしょう。ハゼはサイズがよかったので、開いて中骨を取ってテンプラにしたら、とても美味でした。やっぱりハゼはハゼ天だねえ。

さて、これで年内の釣りは終わり。当面釣りは冬眠・・・・・のはずだったのですが、なんと、あゆみが秘密基地?にパパのズボンを忘れてきてしまいました。これをとりに行かないといけないので、もしかすると正月中に日立に行くかもしれません。それともズボンは諦めようかなあ・・・・

では、みなさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしく。