99年3月6日(土曜日) 日立港

今週はどこにしようか散々迷った末に、東海村のT.K.さんの情報を頼りに、日立港南堤防先端で、捨て竿でカレイを狙いつつ??稚アユを釣るというコースに決めました。最近釣果がないので、釣果が確実な稚アユをメインにしたのです。稚アユとチカの違いを確かめるのも目的の一つです。

筑波出発は朝の8時。久々のゆっくり出発です。途中、フィッシング大洗でパニック仕掛けとイソメを購入し、一路日立に向かいます。日立港第五埠頭の駐車場に到着したのは9時50分ごろ。で、そこから20分ほど歩いて、やっと南堤防に到着です。

南堤防には先にノビタさんが来ていました。

「こんにちわ。」

「ああ、Gakuさん、いらっしゃい。でも、もうやめるところですよ。風が強くて全然だめ。」

確かに吹き飛ばされそうな強風です。ノビタさんによると、朝方は風もなく、稚アユが釣れたそうですが、9時頃から風が強くなり、一時はみんなの荷物が飛ばされたりしたそうです。ノビタさんはお嬢さんと一緒だったこともあり、我々と入れ違いにお帰りになりました。

さて、強風で誰も居なくなった先端で、とりあえずカレイ用に3本竿を出します。きむさんは、すぐに移動になると見越してか、1本で勝負しています。しかし、風が強く、カレイ釣りが落ち着いてできる状態ではありません。そこで、ちょうど風裏になる先端右側のテトラで、アイナメの穴釣りをすることにしました。ここは、昨年の10月31日に来たときに、小型ながらアイナメ・クジメを沢山釣ったところなので、これなら外れはないと思ったのですが・・・・・今日は釣れません。穴の奥に居るのか、魚が居ないのか分かりませんが、あたりも少なく、なかなか針掛りしません。やっとの思いで1匹釣ったのは、22cmのクジメ。クジメにしてはよいサイズでした。この後もう1匹15センチほどのクジメが釣れますが、それ以上は釣れませんでした。

投げ釣りのほうも、ヒトデのオンパレードで、カレイは釣れません。結局こちらはメゴチが1匹釣れただけでした。

さて、稚アユですが、1時頃きむさんが足元に稚アユの群れを発見します。すぐにパニック仕掛けを準備しますが、準備が終わったときにはもう稚アユの群れは去っていってました。しかし、15分後、きむさんがついに最初の稚アユを釣ります。その頃から、風が少しおさまるとともに、稚アユの群れが見え始めたのです。私も参戦し、二人で稚アユを釣ります。

しかし、群れが小さく、すぐに通りすぎていってしまうので、なかなか数が伸びません。それに、結構堤防の遠くを通るので、竿が届かないことも多いのです。結局私は21匹釣ったところで、ウキ釣り作戦を導入。これで遠くの稚アユも釣れるようになりましたが、結局私の釣った稚アユは30匹に終わりました。きむさんはもう少し釣ったかもしれません。我が家はから揚げがそれほど好きでないので、写真用の数匹以外はきむさんに進呈しました。

ところで、稚アユとチカの違いが話題になっていましたが、両者は外見上はよく似ているので、やはり口で見分けるのが簡単そうです。今日釣れたのは、全部唇の厚い「稚アユ」でした。チカはわかさぎと同じで、もう少し口が小さく、薄い唇をしています。あと、チカは胸鰭の付け根が赤く、稚アユは透明ですので、そこで見分けてもよいかもしれません。(チカの胸鰭の付け根が常に赤いかどうかは不明です)


今日は、最大で10.5センチの稚アユまで釣れました。ここまで大きくなると、姿はもうアユですね。ノビタさんはもっと大きいのも釣っていましたので、朝方は大型が回っていたのでしょう。

さて、2時半頃になり、稚アユの状況も変わらず、カレイは釣れそうもないので場所を移動することにしました。今日の夕マズメはセイゴの電気ウキ釣りをする予定だったのです。しかし、あまりに稚アユが釣れなかったので、場所をかえて稚アユに再挑戦しようということになってしまいました。とりあえず、荷物をすべて片付け、大移動です。

次の釣り場に着いたのは4時頃。早速稚アユ釣りをしようと海を覗き込みますが、魚の姿はありません。でも一応試しにパニック仕掛けを入れてみると、すぐに1匹釣れました。見えなくても釣れるならと期待したのですが・・・・その後は釣れず、結局全部で2匹だけに終わってしまいました。

稚アユが釣れないので、カレイ狙いでもしようということで、カレイ狙いの竿を出します。きむさんは、どうせカレイは釣れないからと上州屋18円仕掛けでハゼ狙いです。で、すぐにきむさんが良型のハゼを釣ります。私はシャコを1匹釣りますが、それ以外には何も釣れません。きむさんは、ハゼを餌にしてスズキを狙っています。

しばらくすると、隣で釣っていたおじさんが、竿を手にしつつ、慌ててタモをつかみます。どうも何か釣れたようです。しかし、見ていると、根掛りのようで、動きません。ただ、時折こちらを見て何か言いたそうにしています。でも、様子からすると、根掛りにしか見えなかったので、わざわざ見には行きませんでした。

すると、おじさんが竿を置いて、こちらにやってきます。

「すいません、長いタモありませんか?」

「ありますけど、どうしたんですか?」

「ちょっと、紐に引っかかっちゃって上がってこないんです。」

「ひもじゃ、タモでも無理じゃないかなあ・・・」

といいつつも、今日初めてタモを組み立て、行ってみます。すると、驚いたことに、大型のカレイが釣れているのですが、その糸が、別の人の捨てた(多分根掛りして切れた)糸に引っかかって上がってこない状態になっているのです。早速タモを伸ばして、何とかカレイをすくい上げました。上がってきたのは45センチほどのカレイ。立派なサイズに驚きでした。

これを見て、二人とも俄然やる気が出ます。

しばらくして、私が竿を投げてゆっくり引きながらかけ上がりを探しているところで、後でパンを食べていたきむさんが私を呼びます。

「Gakuさん、いいこと教えて上げるから、おいで。」

「なに? 何がいいことなんかあるの?」

「あのね。むこうから2本目の竿にいま当りがあったよ。」

「えー、ほんと?」

半信半疑ながらも巻きあげます。確かに少し重いのですが、魚の感触ではありません。

「ヒトデみたいだよ。」

「そう?」

といいつつ、足元までまいてくると、小型ながらカレイが付いています。

「きむさん、タモお願い。小さいけど、落ちたら嫌だから。」

「何が釣れてるの。」

「カレイだよ。」

「ほんとだ。」

ということで、きむさんにタモ入れしてもらったカレイは28.5センチの小型でしたが、久々のまともなサイズのカレイでうれしいですね。このカレイが釣れた仕掛けは、なんと、今日の本来の予定であったセイゴ狙い用に作った仕掛けでした。やっぱり仕掛けはシンプルな方がいいのでしょうか・・・・

しばらくして、今度はきむさんが叫びます。

「きた。」

竿に明確な引きこみが合ったようです。しかし、無常にも根掛り。きむさんによると、間違いなく魚が掛かっている感触があるようですが、あがってきません。仕方ないので、外れるのを待つことにしましたが・・・・結局上がりませんでした。

これが最後のドラマになり、この後は日が暮れてからもドラマはなく、結局6時半頃納竿。今日も不漁に終わりました。

本日の釣果は、カレイ1(28.5)、クジメ2(22.0、15.0)、メゴチ1、シャコ1、稚アユ約30匹でした。稚アユはきむさんから写真撮影用だけ頂きました。小型のクジメとメゴチはリリースしました。

今週も釣果が少なかったので、来週は「稚アユ」+「カニ」という、硬い組み合わせで行くかもしれません。でも、カネゴンが小名浜でいい思いをしたみたいだし、小名浜遠征もいいかなあ・・・

では。