99年4月10日(土曜日) 鹿島港

徹夜明けには苦難の道のり

さて、イシモチ釣りに後ろ髪を引かれながらも、某堤防先端にM.Tさんを訪ねることにしました。先週の報告を聞いては、カレイ好きの私としては行かざるを得ませんよね(^^;;;;。今日はクーラーはイシモチでいっぱい(と言っても実際にはクーラーの半分ほどです)なので、これ以上釣果を必要としていないので気が楽です。

ところで、ここはご存知の通り、このあたりでは有名な立ち入り禁止場所です。先端部はテトラが入っていないのでちょっとでも波が高いと危険ですし、時折警察がやってきて追い出されることもあります。一般的な釣り場ではありませんので、皆さん参考にしないで下さいね。

堤防付け根に着いたのは5時半頃、早速準備をして向かいます。幾多の苦難を乗り越え、延々3km以上の堤防を黙々と歩きます。M.Tさんの姿が見えたのは出発から一時間以上後の6時半過ぎでした。

「おはようございます。今日はいかがですか」

「今日はだめ。」

「釣れませんか?」

「いや、場所が無いんだよ。人が多い上に、ポイントに網が入っているみたいなんだ。」

確かに堤防先端は先日来た時と違って、多くの人で埋まっています。大半はフッコ狙いのアングラー?です。驚いたことに、結構な確率で50cm前後のフッコを釣ります。相当フッコの魚影が濃いようです。さらに内側には旗がポツポツと立っています。これは網が入っている印なのだそうです。

フッコ狙いにソイ!!

わざわざここまで来て良い釣り場が使えないのはちょっと残念でしたが、広い堤防ですから竿を出す場所は無限にあります。早速周りを見て何を狙うか考えます。

「フッコが釣れてますねえ。」

「うん。フッコなら釣れるよ。ルアー持ってないの?」

「小さいミノーならありますけど・・・餌釣りで狙ってみようかな。」

ということで、フッコ狙いのぶっこみ釣りをすることにしました。先日日立でセイゴのぶっこみ釣りのために私が考えた?フロート付きの1本針仕掛けに、青イソメをたっぷり付けて投込みます。ちなみに、この仕掛け、手芸屋さんで買った丸い発泡スチロールを使っています。釣具屋さんの大型シモリウキより全然安いので、うれしいですよ。最近釣り仕掛けの大半(ラインと針以外)は手芸屋さんで調達しています(^^;;;;

さて、ぶっこみ竿を2本ほど投込んで、やっぱりミノーでもやってみようかと、3本目の竿を準備しているところで、1本目の竿に大きなあたりです。フッコがきたか!!と慌てて竿に飛びつきますが、フッコにしては軽い魚です。でも、引きは結構強く、暴れます。何だろうな・・・と思いながら上げていると、ちょうどM.Tさんもいらっしゃいました。

「何か釣れたの?」

「ええ、でもフッコじゃないみたいなんです。」

「へえ」

「あ、ソイだ」

上がってきたのは25センチほどのソイ。といってもいつも見るクロソイではなく、体に無数の白点があります。今まで見たことの無いソイです。

「へー、いいじゃない。これ美味しいよ。来たかいがあったね。」

「ええ、本当に。」

ということで、早速スカリにキープです。M.Tさんによれば、この魚はこのあたりでは「ゴマカサゴ」と呼んでいて、昔は良く釣れたのですが、最近は久々に見たそうです。煮付けが美味しいよと言われました。帰ってから図鑑で調べてみたところ、正式名は「ゴマソイ」のようです。図鑑にも煮付けが美味いと書いてありました。カサゴもソイもフサカサゴ科の親戚ですから、ゴマカサゴもいい呼び名ですね。

根掛りに大苦戦

このソイに気を良くして、さらにぶっこみ釣りを続けながら、3本目の竿を作ろうとしましたが・・・・この堤防を甘く見ていました。3本目の竿を作る暇がないほどあたりが来るのです。竿が2本あれば十分です。残念ながらほとんどのあたりはドンコですから、リリースする羽目になりますが、こういうソイがくる可能性があるので、やめられません。でも、ちょっと目を離した隙にあたりが来ると、あっという間に根掛りです。

結局ドンコ数匹と大型のアナゴを釣ったところで、根掛りで2本とも仕掛けを失ってしまいました。この仕掛け、結構有効そうなので、次回来るときは、もう少し工夫してみたいと思います。魚影の濃さだけはつくづく感心しました。ドンコをよけて釣る技があれば相当良さそうです。普通の場所なら青イソメを使えばドンコはあまり来ないのですが、ここのドンコは青イソメでも食ってくるので、結構始末が悪いですね。

左右のルアーマンたちはポツポツとフッコを釣っています。特に左に入っていた方は相当腕がよいらしく、次々に釣り上げます。しばらくして、右の方が、アイナメ釣れたけどいる? といって、アイナメを下さいました。この方、その後ヒラメまで釣っていました。ここではルアーも面白そうです。でも、あの釣りは疲れるからなあ・・・・・

M.Tさんも、場所が空いていないので、ちょっと苦戦です。でも、色々面白い魚?を釣りあげます。まずは大型の竜宮ハゼ。一見トラギスのようにも見えたのですが多分リュウグウハゼだと思います・・・・が正確には不明です。次はマダコ。投げ釣りに掛かったそうです。さらに大型の巻貝(バイ貝)まで釣っていました。アナゴも数本。今日はあちこちでアナゴが釣れていました。でも、M.Tさんはちゃんとカレイも2枚釣っているところが立派です。今日はM.Tさんの仕掛けもばっちり見せていただきました。やはり根掛りの多いこの場所に向いた仕掛けでした。(平磯のフィッシュオン特製アイナメ仕掛けと似た仕掛けです。)次回はこれも参考にして、オリジナルの根掛り回避仕掛けを作りたいと思います。

ちょうどこの頃「アジのたたき」さんも到着です。いつもは夕方いらっしゃるそうですが、今日は午後から雨という予報なので、早めにいらしたそうです。

さて、その後も釣りを続けますが、結構根掛りに悩まされます。投げすぎても、近すぎても根掛りです。仕掛けがどんどん無くなります。今日は遠くまで来るので、仕掛けを極力減らして持ってきたせいもあって、仕掛けが足りなくなりそうです。

先端部に参入してカレイ!!

8時頃になると、ルアーマンが帰り始めました。M.Tさんは先端に移るようです。私も灯台のそばまで行き、そこに大半の竿を出した後、一本だけ一番先端に持っていってM.Tさんの隣で投げてみることにしました。

ここではMTさんに、カレイやアイナメのポイントを色々教わりました。次回はきむさんと一緒にここに来て、カレイの数釣りをしたいものです。

さて、私が灯台横から投げた竿は、予定通り(^^;;; 根掛りです。でも、1本は上手く外れました。で、外れると同時に魚の手応えが伝わってきます。慎重に寄せてくると、念願のカレイです。それも大きそうです。ただ、他の竿の糸と絡まっていて抜き上げることができません。仕方ないので、先端で釣っていたM.Tさんの知り合いの方にお願いします。

「すいませ〜ん。タモ貸して頂けます?」

「釣れたの?」

「ええ、カレイなんですけど、結構大きいので。」

「こっち側まで引っ張っておいで。」

「実はそっちに行けないんですよ。」

「O.K」

ということで、懸けつけてくださってタモ入れしてくださいました。

上げてみると、思ったほど大きくはなく、34センチでしたが、この場所での初カレイです。肉厚でおいしそうなマコガレイでした。

念願のカレイも釣れたので、満足して10時半に納竿を開始しました。実は、天秤仕掛けがことごとく根掛りで無くなってしまい、もう予備の仕掛けが少ないのです。これ以上投げても天秤を失うだけなので、天秤を使うのは止めます。で、根掛りを回避すべく近くに投げた胴突き3本針仕掛けには、ヒトデのオンパレードです。ここでの本格的な釣りは、仕掛けを準備した上で次回に期待することにしました。

さすがに徹夜で釣った後の3キロ徒歩は体にこたえました。その上、このあと3キロ戻らなくてはなりませんし、イシモチを早くきむさんに届けて自慢したかったし(^^;;;;、おまけに3時に家内を迎えに行かなくてはならないのも、早めに納竿を開始した理由です。

11時に荷物のパックを終え、MTさんに挨拶をして帰ることにしました。この後MTさんが何を釣ったかが楽しみです。私は帰りは休憩しつつ1時間以上かけて駐車場に戻り、筑波に帰りました。

ここでの釣果は、ゴマソイ(25センチ)、マコガレイ(34センチ)、アナゴ2本、ドンコ多数に終わりましたが、ゴマソイは珍しいし、カレイは重量感のある良いサイズだったので、結構満足でした。次回は根掛り対策をばっちりして望みたいと思います。

ただ、イシモチが始まったので、しばらくはイシモチに通いそうですから、いつになるかは分かりません。なにしろ、困ったときの某堤先端ですからねえ(^^;;;;;

ちなみに、逆療法の結果、風邪の具合は相当良くなりました。良かった良かった。

では。