99年5月7日(金曜日) 鹿島港

体調不調でダウン

さて、GW最後の釣行は5月7日に休みをとっていく予定でしたが、5日の夜に異変が起こります。急に吐き気と寒気がしてダウン。夜中吐きつづけて胃の中が空っぽになったのに、朝になってもまだ不調で起きられません。6日は仕事の予定だったのですが、これではバスに乗れません。しかしどうしてもこの日に済ませなければならない用事があったので、とりあえず昼頃まで寝て、2時過ぎにバスで東京に向かいます。仕事をしながら飲んだ清涼飲料水がその日最初の食物?。で、夜8時過ぎに帰ってきてコンビニのおかゆを食べます。結局6日はこのおかゆ(85カロリー)が唯一の食事となりました。

この状況ではとても7日の釣りは無理だと思ったのですが、夜になって少し体調の回復を感じます。で、きむさんに電話をしてみると、きむさんも6日はハードな一日だったとのこと。ちょうど良いので、とりあえず7日は午後ゆっくりの出発を約束し、様子を見る事にしました。

7日は朝家内を病院に送ってからまた睡眠。12時に起きます。何とか体調はだじょうぶそうです。私の体調を心配してくれていた友人には叱られそうでしたが、きむさんと約束もしているし、折角の天候なので、隠れて(ゴメンネ〜〜)釣りに行く事にしました。家内はもう諦めているので、何も言いません。

イシモチ釣り大苦戦

2時過ぎにつくばを出発し、とりあえず鹿島南浜のイシモチ釣りに向かいます。途中鹿島釣り餌センターで餌を買うついでにきむさんがイシモチの様子をたずねます。

「今日、イシモチどうですかね。」

「今日は良さそうだよ。人が沢山入ってたけどね。」

「釣れてますか。」

「濁りがちょうどいいから、これからどんどん釣れ始めるんじゃないかな。夕方がいいと思うよ。」

この言葉に期待感を高めて南浜に向かいます。

南浜到着は4時頃です。釣り餌センターのおじさんの話通り、平日なのにすごい人です。とりあえずいくつかの突堤を見てみると、確かにポツポツですが釣れています。早速我々も空いている突堤を見つけて入ってみることにしました。

しかし、空いているのは釣れない証拠?でした。最初に1匹すぐ釣れたときは爆釣かと思ったのですが、それっきりです。おまけに結構波が高くて時折水飛沫を浴びてしまいます。きむさんは波の様子を見て浮き釣りを諦め投げ釣りで挑戦し、4匹ほど確保したようですが、サイズは小さくとても満足できません。1時間半ほど釣って、暗くなる前に場所換えをすることにしました。

次に入った突堤では、明るいうちは結構イシモチが釣れていました。これに期待して、夜を待ったのですが、夜になるとぱったり当たりが止まります。明るいうちに釣れるほど濁りが入っている場所では、暗くなると釣れないようです。ここで2時間ほど粘りますが、私は全く釣れず、きむさんも小型を2匹釣っただけに終わりました。再度場所換えを決定し移動です。とりあえず突堤を一つ選んで覗きに入ろうとすると、戻ってきた釣り人が我々に言います。

「いやー、最高の釣り場だよ(笑)」

「えー、釣れないんですか?」

「最高、最高。全く釣れない。」

「えー、だめですか・・・」

この言葉を聞いて、すっかり戦意を失ってしまいます。

「どうしようか。もうイシモチ止める?」

「そうだね。予定通り、あそこ行く?」

「ちょっと早いけど、ゆっくり行こうか。」

ということで、イシモチ3連敗でした。ここのイシモチ、例年連休明け頃に釣れなくなるのです。去年は漁船が網を入れたからだと言われてました。今年はスナメリが来たからだと噂されてました。その理由が判明するのは12時間後です。

某堤防遠征

さて、前回と同じ罠に嵌った二人、今回はそれを見越して某堤遠征も可能な重装備で来ています。で、当初の計画通り、某堤防先端に遠征することにしました。今日・明日の波は2メートルであることは確認済みです。

野を越え山を越え?堤防先端到着は午後9時過ぎでした。早速私はフッコ狙いのぶっこみと浮き釣り、きむさんはソイ狙いの身餌投げ釣りにかかります。

フッコ狙いのぶっこみは、天秤仕掛けで、餌を浮かせるためハリスを2メートルほど取って、途中にフロートが付けてあります。このため、根掛りはしにくいのですが、ドンコのあたりも少なくほとんど動きがありません。

きむさんのソイ狙いは捨て錘式の身餌なので、ドンコの入れ食いです。ここのドンコはサイズが大きいのが特徴で、30センチクラスもかかります。きむさんの家ではドンコは持ちかえり禁止なのですが、あまりに大きいのが釣れるので、肝がおいしそうな一部の大型だけ持ち帰ることにしたようです。

私は、この天秤+フロート式ぶっこみを諦め、前回ここで実績のあった捨て錘+フロート式仕掛けに換えます。この仕掛けを前回ソイが釣れた場所に投げ込んだところ、すぐに1本にドンコがかかります。もう1本には明らかにドンコとは違う手応えがあります。上がってきたのは28cmのアイナメ。ソイではありませんでしたが、やっとまともな釣果を得ることができました。

しかけ、結局第一ラウンドはこのアイナメが唯一の釣果で終わります。

アジ釣りに熱中

さて、12時過ぎにきむさんがアジ釣りのサビキ仕掛けを出したところ、20cmほどの立派なアジが掛かりました。

「アジが釣れたよ」

「え?仕掛けは?。」

「いつものサビキ+オキアミだよ。」

「へー、アジが釣れるんだ。じゃあ、フッコのウキ釣り諦めて、僕もアジ釣りしよう。去年釣ったところに行って釣ってくるね。」

「釣れたら教えてね。」

「了解!」

ということで、アジ釣り仕掛けを作り、ちょっと場所を移ってアジ釣りをすることにしました。仕掛けはサビキの皮を全部切り取って、代わりにオキアミを付けたものです。

新しい場所に入って第一投げでアジが釣れました。早速きむさんのところまで持っていきます。

「アジが釣れたよ。お知らせに来たよ。」

「やっぱりあそこがいいのかなあ? 僕も行こう。」

ということで、二人でアジ釣りをすることにしました。

アジはウキに出るあたりがはっきりしているので、釣れるときは楽しい釣りです。このアジが、5分ごとくらいにぽつぽつ釣れます。きむさんには当初なかなか掛からなかったのですが、棚が合ってからは釣れ始めます。

ここのアジ、サイズは最大で26センチあり、20cmクラスが多く、引きが強いので上げるときも楽しめます。2時頃には入れ食い状態に近くなりますが、1回に1匹しか釣れない上に、1匹釣れると仕掛けを降りまわすので、餌を付けなおす時間が掛かってそれほど釣果は伸びません。しかし、久々の良型アジ釣りを堪能しました。

しかし、このアジの当りも回りが明るくなり始めるとぱったりと止まります。さすがにもう5月、4時には明るくなってきました。とりあえず、アジ釣りはこれで中止し、次の釣りに移ることにします。

投げ釣り開始

さて、明るくなってきたので、ここに来た一番の目的であるカレイを釣るため、投げ釣りの準備をします。仕掛けは先日M.Tさんに見せていただいた仕掛けを改良したMTスペシャル?です。これを、これまたM.Tさんに教えていただいたカレイポイントに投込みます。しばらくして上げようとすると、重い!!  しかし、上がってきたのは、なんと30センチクラスのドンコの一荷です。明るくなってもドンコの猛攻は止みそうにありません。きむさんには大型のアナゴもかかります。ここでは、このドンコとアナゴをいかに除けて本命のカレイ・アイナメを釣るかが投げ釣りの成否を決めそうです。

投げ釣りの合間に再度フッコ狙いで、今度はルアーを投げてみたのですが、こちらは結局全く反応がないまま終わりました。

この頃になると、先端も相当の人で混んできます。M.Tさんもいらっしゃいました。先日お会いした方も何人もいらっしゃいました。みんなこの場所が大好きな方々です。

「おはようございます。」

「おはよう。早いね。何時頃来たの?」

「実は昨日の夜からいるんです。」

「えー、それは大変だね。で、釣れた?」

「ドンコばっかりですよ。」

「どんこかあ。ドンコじゃあ嫌だねえ。」

「カレイが釣れるといいんですけどね。」

「投げてる場所はいいんだけどね。」

「ええ、ここがポイントだって教えていただいたんで、一度ここに投げたくて早く来たんですよ。」

ということで、投げ釣りを続けますが、この頃になるとさすがに疲れてきて、竿の世話もせずに座って休憩をしたりし始めます。投げ釣りで釣れるのはこの後もドンコとヒトデです。しかし、ヒトデが釣れるということは、ポイントは間違っていませんので、釣りつづけます。

しばらくして、アジの釣り場に様子を見に行きますが、その場所で4〜5人がアジ狙いをしていたものの、やはり明るくなってからはアジは全く釣れていないようです。仕方がないので浮きを流しながらゆっくり戻ってくると、きむさんがニヤニヤしながら言います。

「Gakuさんの竿、魚が掛かって当りがきてて、上げた方がいいって周りの人が言うから上げといたよ。」

「全部?」

「いや、1本だけ。でも絡んじゃったからそのままにしてあるよ。」

「ふーん。」

変だなと思いながら見に行くと、上がっていたのは大型のドンコでした。なるほど、と思いながら、絡みを解き、他の2本も上げます。すると、2本目の竿にも大型のドンコ・・・・

しかし、3本目は根がかりです。ただし、根がかりと同時に魚の感触もあります。どうも下針が根がかりで、上針に魚が掛かっているようです。そこで、ゆっくり引いて下針を切ります。上がってきたのは念願のカレイ。27pほどの、私が一番好きなサイズです。一人分としてちょうど良いサイズでしょ。なぜか日立ではこのサイズのカレイはあまり釣れないんですよね。

この根がかりでもMTスペシャル仕掛けは予想以上の効果を上げました。この仕掛け、根がかりの多い場所では絶対の効果を上げそうです。現在HPの更新中で、オリジナル仕掛け集も作る予定なので、その候補の一つですね。

うみたなごとイワシが入れ食い

このカレイに気を良くしてさらに投げ釣りを続けます。しかし、その頃周りでは、イワシが釣れ盛り始めました。イワシはウルメイワシ・・・と思ったのですが、良く見るとカタクチイワシの良型?で10cm弱ですが、入れ食い状態で釣れます。で、このイワシを狙っていると、時折アジが掛かったりもします。

このイワシでヒラメやアイナメ狙いをする人たちもいて、堤防上は大賑わいです。

きむさんは、なぜか一人だけいわしを釣らず、ウミタナゴを釣っています。このウミタナゴ、きむさんが撒き餌で寄せているうちに、どんどん集まって、入れ食い状態になりました。サイズも良く、20cmを越えるものもいます。前回来たときは全てオキタナゴだったのですが、今回の良型は体高が高くウミタナゴのようです。この入れ食いに、きむさんはイシモチの仕返しとばかりに釣りつづけます。私もちょっとだけ参入してみましたが、20cmのタナゴが入れ食い。時には2匹、3匹と同時に掛かるので、これまた楽しい釣りです。でも、私は10匹ほど釣って止めることにしました。我が家でそんなにたくさんの魚を消費できるとは思えないのでね(^^;;;;。きむさんは干物やおすそ分けという技があるので、どんどん釣り続けます。

このウミタナゴ釣りがちょうど一段落した頃、突然「監視船」と名札をつけた船がやってきます。警察が追い出しにきたかなと思ったのですが、違いました。

「先端部で釣りをしている人、これから工事が始まりますので、のいて下さい。」

なるほど、工事の船がやってきます。先端部の延長工事が始まっているようです。工事の人もとても丁寧な口調ですし、釣り人もみんな心得てますので、さっさと荷物を片付け移動です。10人ほどが場所を移って仕切り直しとなりました。

我々はこれをきっかけに納竿も考えたのですが、まだ少し釣り足らなかったので、私は投げ釣りをしながらいわしを狙い、きむさんは新しい場所でウミタナゴを狙うことにします。M.Tさんもイワシ釣りをするようです。

このイワシ釣り、なぜか私の周りだけイワシが通りぬけていきます。MTさんや、周りの人はどんどん釣れるのに、私が行くといなくなっているのです。悔しい思いをしながらも、さすがに疲れたので、私は納竿を開始することにします。

サビキ仕掛けを片付け、投げてあった3本の投げ竿を上げてみると、一本目には30センチクラスのアナゴ2本、2本目には27p、今日2匹目のカレイ、そして3本目はぐいぐいと強い当りをしながら大型のアナゴでした。近くにいた工事の人が、このアナゴには大喜びで、みんなが見に着ました。私にとっては27pのカレイの方が数倍嬉しいのですが(^^;;;

さて、きむさんは、ウミタナゴが釣れなくなったので、いわしに移ったようですが、サビキの針が大きすぎていわしがうまくつれないようです。すると親切なおじさんが、先端部から使い古しのサビキを一組持ってきてくれました。このサビキで急にいわしが釣れ始めます。

私が全て荷物を片付け終わったところできむさんが来ます。

「Gakuさん、これやってみたら、面白いよ。」

「うん。じゃあ、一回やってみる。餌はつけなくていいの?」

「うん。チアユと同じだよ。仕掛けをゆっくりおろせば、イワシが食いついてくるから、感触で分かるよ。」

「わかった。やってみるね。あ、来た。おっと、強いよ。いわしってこんなに引くの。」

「沢山ついてるんじゃない?」

「そうかあ・・・すごい引きだね。 あれえ?アジだ。」

上がってきたのはなんと25センチほどのアジでした。

「なんでアジが釣れるんだ? やっぱりイワシに見放されてるなあ。」

「でもいいアジだね。」

「うん。もう一度やってみる。」

で、その後はイワシがぽつぽつ釣れはじめました。きむさんはこの間に別の竿を片付けます。きむさんが片付ける間の10回ほどで十分な量を確保したので、このイワシ釣りも止めることにしました。

結局これでおしまいとしましたが、本日の釣果は下の表の通りです。きむさんは、ウミタナゴを相当量釣ったので、帰りが重くて大変そうでした。でも、ここに来ればとりあえず坊主菌は除菌できますね。この勢いで、来週こそ・・・・と思いますが、今のところ来週は未定です。潮干狩りになるかもしれません。

イシモチ不漁の原因は・・・・

ところで、帰り道、南浜の側を通りかかると・・・なんと突堤のすぐ側まで漁船が来て漁をしていました。やはり今年も急に不調になった原因は漁船だったようです。あの狭い突堤と突堤の間に入ってきて、昼間は群れてじっとしているイシモチを魚群探知機で見つけて根こそぎ持って行っちゃうのですから、どうしようもないですね。まあ、あちらは生活がかかっているので仕方が無い気はしますが・・・   ということで、今年の南浜のイシモチは、もう終わりでしょう。残念でした。

ではでは。

本日の釣果
  Gaku きむ 状況
イシモチ(南浜) 1匹 6匹 小型ばかりでほとんど釣れない。
ドンコ 5匹持ち帰り 5匹持ち帰り 釣りたければいくらでも。30センチ超も多い。
アイナメ 1匹 バラシ なぜかアイナメがほとんど食わなかった。
アジ 14匹 10匹 20cm中心、25センチ超も混ざる。
夜は良く食うが昼間はポツポツ。
ウミタナゴ 11匹で中止 37匹 良型入れ食い。オキタナゴが混ざる。
サイズは両種とも20cm。
カレイ 2匹 狙わず 2匹とも27p。外道のドンコがうるさい。
アナゴ 3匹 1匹 ドンコほどではないが、カレイよりは多い。
カタクチイワシ 24匹持ち帰り 同じ位 群れさえ来れば入れ食い。
空サビキでいくらでも釣れる。