2000年4月8日(土曜日) 鹿島港

最高の条件

FFつくばの「皆さんからの情報」をご覧の方はお気づきの通り、先週末からイシモチの情報が入り始めました。そこで、今週はイシモチを第一候補とし、釣れなかったときは某堤遠征という計画を立てました。

イシモチに向けて、金曜日までの間、きむさんと情報収集です。イシモチ釣りは天候に大きく左右されるので、週末の天候が気がかりです。そして、木曜日・・・

「Gakuさん、明日は一日南風だよ。波も2mだって。」

「やったね。最高じゃん。」

「夕方と早朝が満潮だから、本当は夕方に竿が出せるといいんだけど、それは無理だから早朝ねらいだね。」

「了解。なるべく早く出発しようね。」

ということで、金曜夜からの釣行が決定しました。確かに、金曜夜から土曜にかけては、鹿島でのイシモチ釣りの最高条件です。

1.イシモチ情報が入り始めて、ちょうど10日。

2.金曜は朝9時頃から南風なので濁りが入る。

3.大潮の後の中潮なので、きっとイシモチの群れが北上してきている。

4.波が2.0mとちょうど良い。(凪でも、高すぎてもよくない)

これで釣れないはずはありません。意気揚揚と筑波を出発です。特にきむさんは、先週は苦労したので、気合が入っています。

「今日はイシモチ爆釣だね。」

「でも我が家は家内に、「あんまり釣ってこないでね。」って言われちゃったよ。」

「我が家は、敵前逃亡禁止命令が出たよ。釣れるだけ釣って来いって。Gakuさんの分もいくらでも引き取るよ。クーラー1つで足りるかなあ(^^)」

「きむさんは、いつでもそうなんだから(^^;; もしかしたらイシモチは全然いなくて、朝に某堤に行く羽目になるかもよ。」

「Gakuさんは、もう某堤に行く気でいるでしょ。」

「だって、期待して期待通り釣れたことってあまりないじゃん。だから、期待しないことにしてるんだ。」

「僕は、いつも爆釣だ!!って思いながら行くよ。」

「う〜ん、性格の違いだねえ(^^)」

などど言いながらも、期待は膨らみます。いつも通り釣り餌センターで餌を買い南浜に向かいます。

南浜解説

さて、今日は特別大サービス(^^)で、南浜のイシモチ釣り解説です。

000408p5.gif (6020 バイト)

日川浜から鹿島方面に海沿いを走ってくると、途中から海岸に突堤が突き出ているようになります。この辺りが南浜です。但し、ここの突堤、川の両岸になっている図の0番突堤と、一番北の突堤以外は道路からは全く見えません。

これらを通称13番突堤と呼ぶようですが、なぜか突堤は全部で20本あります。釣具屋さんで、「今日イシモチどの辺で釣れてます?」と聞くと、0番辺りだよ、とか、13番がいいね、とか教えてくれます。

春になると、この突堤群の南から順番にイシモチが釣れ始めます。普通は0番から南2番の間だけが1週間程度釣れ、それから段々と北の突堤でも釣れるようになります。シーズンになると、どの突堤でも釣れますが、突堤によって相当釣果に差が出ますので、その日に釣れる突堤を見つけるのが重要です。

一番の人気はシーズン当初は南2番突堤の南側です。その後は0番突堤の北側に人が集まり、ここの人気はシーズン中ずっと続きます。そこから北は、道路脇の防波堤に梯子が掛かっている突堤が良く釣れる突堤と言われていましたが、今日はまだ梯子が掛かっていませんでした。でも、M.Tさんの情報によれば、土曜には梯子がかかったようですね。釣れている突堤の前には、車が止まっていますので、この車の数を参考にするのも良い方法です。シーズン後半には13番近辺や、南堤との間の砂浜等でも良く釣れるようになります。

偵察失敗!?

さて、南浜のイシモチ釣りの最も重要なポイントは、「どの突堤で釣るか」を決めることです。そのための調査はその日の釣りの命運を決することもあります。

南浜に到着したのは、金曜の午後7時前です。早速突堤の調査に向かいます。いよさんからの情報通り、防波堤に梯子は全く掛かっておらず、みなさん梯子持参のようです。しかし8番突堤の前には梯子が掛かっていました。そこで、まずその突堤に入ってみます。

8番では先端部で4人ほどが釣っていますが、予想外に波が高く、波飛沫を浴びています。先端のおじさんがスーパーの袋に10匹ほどのイシモチを入れていましたが、15センチほどの小型です。携帯電話で、「波が酷くて釣りにならない」と話していました。

確かに、この辺り、年々浅くなっていくようです。浅くなると、当然波も高くなり、釣りにくくなります。

次に、定番の0番の調査です。0番では10人近くが釣っていました。ここでは夕方まではポツポツ釣れていたようですが、どうも暗くなるに従い、釣果が落ちてきたようです。次々と人が帰っていきます。南浜のイシモチ釣りは、明るいときと暗いときでポイントが変化するので、夜釣りのポイントをいかに見つけるかも重要なポイントです。

どこもあまり釣れていないようなので、もう一箇所梯子が掛かっていた、南2番を覗きます。ここでは6人ほどの釣り人です。ポツポツと良型のイシモチを上げています。どうも今日はここが一番良さそうです。そこで、側まで見に行くことにしました。すると、浮きを入れている範囲は10メートル四方くらいで、ポイントは相当狭いようです。きむさんと二人でここに入るのは、ちょっと無理そうです。

「どうする? どこで釣る?」

「どこも良くないね。某提遠征が近づいたかな?」

「この感じなら、暗くなったらどこでやっても同じかもね。」

「Gakuさんの好きなところでいいよ。」

「う〜〜ん。じゃあ、人がいないところに行こうか。」

ということで、いつも通り、釣果より人のいない場所を求め、移動します。結局釣り開始は7時半頃でした。

釣り開始

とりあえず入る突堤を決め、できるだけ身軽に準備します。私は、波が高いので浮き釣りが難しい可能性も考え、投げ竿1本と浮き釣り1本、それに餌とバケツだけ持って突堤に侵入です。きむさんは浮き釣り用の竿1本だけですが、ちゃんとクーラーを持って入ります。この辺りにも二人の性格の違いが出ていますね(^^)

我々が選んだ突堤には、先客は一人だけですが、あまり釣れていないようです。どうも突堤の近くにはイシモチがいないような気がしたので、最初は投げ釣りからスタートすることにしました。もちろんきむさんは最初から浮き釣りで挑戦です。

早速投げ竿を組み立てます。仕掛けは、波が荒いときは胴突きが定番ですが、食いを優先して天秤の3本針仕掛けを選びます。そして、先客が釣っている辺りは避けて外海側に遠投します。70メートルほど投げ、糸ふけを取ろうと軽く巻くと、ぶるぶるっという懐かしい手応えです。

「え?、もう食った?」

と思いながらも、間違い無くイシモチの手応えですから、巻き上げます。上がってきたのは20センチ弱の小型ですが、間違い無く今期初のイシモチでした。

000408p1.jpg (15217 バイト)

「もう釣ったの?」

「うん、今期初イシモチだい。」

「やられた〜〜。 どっち?」

「あっちの遠く。」

000408p2.jpg (12091 バイト)「ふ〜ん。」

ということで、きむさんは浮きを外海側に入れます。

1匹目が、あまりに簡単に釣れたので、ちょっと拍子抜けしましたが、2匹目は釣れません。やはり天秤仕掛けは無理があるようで、すぐに絡みます。そうこうしているうちに、きむさんが大きく合わせます。

「釣れたね。」

「うん。」

「写真とろう!!」

ということで、きむさんが浮き釣りでは今期初のイシモチを釣りました。

この後も私は投げ釣り、きむさんは浮き釣りで攻めますが、当たりがありません。先客の一人も帰ってしまい、突堤は我々二人で占有です。

投げ釣りは、毎回仕掛けの絡みとの戦いになってしまいました。そこで一旦車まで戻り、天秤仕掛けからMT仕掛けに代えます。そして、投げ釣りはぶっこんだまま置き竿にして、私も浮き釣りに参入することにしました。

ぽつぽつぽつぽつ・・・・

浮き釣りを開始し、あちこちを探ると、時折確かに当たりがあります。3度目の当たりでやっと針に乗せることに成功しました。やはり同じサイズのイシモチです。その後、ポツポツと浮き釣りでイシモチが釣れます。そこで投げ釣りは中止し、私も浮き釣りに専念することにしました。まだ群れが小さいようで、入れ食いには程遠い状況で、サイズも20センチ弱のものが多いのですが、時折25センチクラスが強い引きで楽しませてくれます。

この状況は、去年のシーズン開始と全く同じです。ご興味のある方は、去年の4月9日の釣り日誌を見てくださいね。まるで今日の状況が書いてあるようですよ。25センチクラス、20センチクラス、当たり無し・・のローテーションです。

7〜8匹釣ったところで、一旦休憩です。

「ちょっとクーラーとってくるね。」

ということで、車まで戻ります。最初からクーラーを持ってきたきむさんが正解でした。

000408p4.jpg (22407 バイト)さて、今日は仕掛けを作る時間が無かったので、金曜につくば市にオープンした「釣り具ジャイアント」できむさんが買ってきてくれた「ハヤブサのイシモチ浮き釣り仕掛け」を使っていたのですが、どうも不調です。原因はハリスの長さにあると判断して、作り直すことにしました。さらに、この機会にもうひとつの秘密兵器?も取り付けます。この改良は結構有効でした。食いが少し上向きます。

その後もポツポツと釣れ続け、9時頃にはお互い10数匹のイシモチを釣りました。

「某堤に行かない事が決定したね。」

「うん。ここで釣って帰ろう。」

今日は波が荒いせいか、潮止まりも関係無く、ずっと同じ調子で釣れ続けます。

私は2時過ぎに餌が無くなったので、休憩がてら神栖フィッシングセンターまで行き、餌を1パックだけ追加購入します。結局3度も車までもどることになってしまいました。まあ、その都度休憩になったのでいいのですが、さすがに疲れてきました。餌購入から戻ってきた頃から、真剣に釣ることが出来なくなります。このためか、合わせが遅れてすっぽ抜けたり、合わせが弱くて途中で落ちたりが始まりました。さらに、釣れたと思ったら一荷釣りだったりと、怠慢さも目立ってきます。私もきむさんも疲れには勝てず、結局3時半過ぎに納竿を決定し、4時頃終了しました。

000408p3.jpg (22831 バイト)結局、私が釣ったイシモチは全部で62匹。18センチ〜25センチまでで、30cm超の大型は釣れませんでした。去年の例からすると、明るくなってから大型が釣れる気もしたのですが、もう疲れが溜まっていたので、テトラ上での釣りは危険ですから、後ろ髪を引かれる思いで(本当は、きむさんに、「もう諦めな!!」と言われたのですが・・・)諦めました(^^;;;;

62匹のうち、小型の30匹をきむさんに引き取ってもらいました。きむさんは48匹釣ったそうなので、二人で110匹のイシモチを釣ったことになります。久々にクーラーが重い帰り道でした。(^^)

「入れ食いと言うより、根性の大漁だったね。」

「いや〜〜疲れたね。」

「でも、予定通りに第一コースだけで終了したのって、初めてじゃない? いつも、第二コース、第三コースってなるよね。」

「そう言えばそうかもね。ところで、きむさんの買ってき仕掛け、段差が少なくなかった?」

「あ、そうそう。餌同士が絡むことが多かったよね。」

「やっぱり。で、僕は途中で作り替えたんだよ。ついでに、きむさんがもう一種類買ってきてくれた仕掛けと組み合わせたんだ。」

「あ、そっか。仕掛けの違いが今日の敗因かなあ・・・」

まあ、62と48ですから、差は無いですよね。このイシモチ、我が家に帰って、刺し身と塩焼きに、そして25匹を干物にしました。イシモチの干物は美味しいですよ。78匹を持ち帰った木村家では南蛮漬けと揚げ蒲鉾も作られたようです。

さて、来週は・・・きっと南浜は劇混みになりそうなので(^^;;;; 別の場所に行くことになると思います。ちなみに、南浜のイシモチですが、私の釣り日誌を見ると、以下のようになっています。 シーズンが始まれば、しばらくは釣れますので、条件の良い日を選んで釣行するのがポイントですね。

1997年 1998年 1999年





6月27日
7月12日
7月29日





19

24


4月11日
4月25日
4月29日
5月9日
5月30日
6月27日



18
40+α
10
20
11

3月27日
4月9日
4月17日
4月29日
5月2日
5月7日
6月12日


38
25
0(きむさん10)

1(きむさん4)

今年はいつまで釣れるでしょうか・・・漁船が網を入れるまでかな(^^;;;;

ではでは。

コメント

M・Tさん: 今日、ここにGakuさんときむさんが現われなかったら イシモチを爆釣りしているはず とN・Tさんに話しましたが その通でしたね。
これほど イシモチ釣りで懇切丁寧で 見事な釣行情報はみたことがなく このHPの読者にはおおいに参考になったでしょうし 心を燃やしたことでしょう。
私は老いて 2人のように 夜を徹して 釣りをする体力がなくなりました。その若さがうらやましい。

Gaku:きむさんとも事前に相談したのですが、やっぱり釣れた時はできるだけ詳しく情報を提供するのがFFつくばの使命?(^^) だよねってことになりました。但し、南浜全体に関する詳しい情報を書いたのは、特定の突堤に釣り人が集中することの無いように、という意味もあります。南浜のイシモチ釣りは、パズルのような楽しさがありますよね。どの突堤で、何時頃、どのポイントで釣れるか。みなさんも推理ゲームを楽しんでくださいね。
ところで、某堤を闊歩するM・Tさんの体力には、私もきむさんもいつも感服しています。体力的にはM・Tさんの方がずっとお若いのではないでしょうか(^^;;;