2015年1月上旬

今回の狙い

きむさんとの釣り始めはサヨリかチカの計画でしたが、どちらもまだ本格化していません。

きむさんは、チカとサヨリがダメなら、アジかメバルかカサゴが釣りたいとのことです。

私の方も、一月の後半の週末は仕事で埋まっており、二月以降はボートも釣れなくなるので、今シーズンのボートは一月前半で終りの予定です。

ということで、今回はきむさんの希望の魚種が釣れる可能性のある、内房でのボート釣りをすることにしました。

狙いはアジで、同じ場所でマダイ・イトヨリ、ダメなら根でカサゴ、それもダメならアマダイかイイダコという計画です。

今回はきむさんが朝、我が家に立ち寄り、我が家から二人で行くことにしました。

現地到着は9時です。

アジがいない

さて、ボートの準備を整え、10:00出航です。

ここのところ、船酔いが続いたので、今日は薬を飲んで乗ることにしました。

海上に出てみると、少し波があるものの、風は弱く、釣りには問題ありません。

まずはアジポイントに行ってみます。10:25に到着です。

しかし・・・・魚探に魚影は写りません。それでも竿を入れてみることにしましたが・・・・当たりがありません。

一時間ほど流しつつ釣ってみましたが、結局何も釣れませんでした。

「どうしよう。場所変える?」

「そうだね。このままじゃダメだね。」

「根のある場所に行ってみようか。沈船の場所。ブイが見えるでしょ」

「あれね。じゃ、行ってみよう。」

ということで、ついにアジポイントをあきらめ、沈船ポイントとに行くことにしました。

仕掛けロスト!!

11:00に沈船ポイントに到着。しかし、ここでも当たりがありません。

そのうえ、暫く流していると、ブイのロープに仕掛けを絡ませてしまいます。きむさんも同時に引っかかったので、二人掛かりで大騒ぎです。

ボートを逆向きまで戻して引っ張ってみます。

きむさんの仕掛けは針が1本とれただけで回収できましたが、私の方は、貴重な天秤仕掛けを一つ失ってしまいました。

そこで、ブイから離れることにしました。

すると、魚探に反応です。

船を戻してみると、同じ場所で魚の群れが魚探に写るので、それを狙ってみることにしました。

しかし、食いません。

11:45分頃まで、この場で粘りましたが、何も釣れませんでした。

「ここもダメだね。」

「根掛かりするところは嫌だね。」

「じゃあ、バラ根の先の方に行ってみようか。」

「底は砂なの?」

「バラ根は根だけど、その先は砂だよ。アマダイのポイント。」

ということで、バラ根の先の深場を狙ってみることにしました。

深場釣りでアマダイ

バラ根の先は水深60〜80m程度の砂地です。ここはアマダイのポイントです。

今日はきむさんに合わせて、電動リールは持ち込まず、手巻きの一本竿だけなので、ここでも手巻きで釣ります。

本当なら80号くらいの錘を使いところですが、手巻きで80号を上げ下げするのは疲れるので、二人とも40号です。

とりあえず、オキアミ餌を底に流してみます。

ここで最初に釣れたのは、クラカケトラギスのダブルでした。今日初の魚です。

今日はここまで釣果が無かったので、トラギスもキープです。

トラギスがいるのは、下が砂地ということですから、良い徴候です。きっとアマダイもいるはずです。

近くでは、漁師さんがアンカリングして、ちょうど駆け上がりのところで、手竿で釣っていました。何を狙っているのでしょうか・・・・・

ちゃんと錨泊の印が上がっているのが偉いですね。

さて、この船の近くまで流されてきたところで、当たりが出ます。

強いあたりで、トラギスではありません。

しかし、20mほど巻くと、もう抵抗しなくなり、重いだけです。

「何が釣れたの?」

「何かなあ・・・抵抗しないねえ。」

「アマダイ?」

「アマダイは一度しか釣ったことないからわからない。カサゴとかマダイとかならもっと抵抗するはずなんだよね。」

と言いながら巻き上げます。

上がってきたのは、立派なアカアマダイでした。40センチ弱です。

狙ったものが、狙い通り釣れたのは嬉しいですね。ちょうど一年前に釣ったアマダイよりサイズがいいので、大満足です。

「アマダイは一匹いたら、同じ場所に何匹か居るから、ここを攻めよう」

「うん。少なくとも何か釣れる方がいいよね。」

ということで、この場を何度も流してみることにしました。

トラギス攻撃の中で初物

しかし、当然のように、アマダイよりトラギスの方が多いので、圧倒的にトラギスにエサをとられます。

ちょっと油断すると、全ての針にトラギスです。

ところが、右の写真の回は違いました。また三匹トラギスと思ったのですが、二匹目と三匹目は、よく見るとトラギスとは違います。

しかし、何の魚かわかりません。この魚は何でしょう。

とりあえず同定のために持ち帰りました。

家に帰って、まずトラギスのページを見ると、ソマリトラギスが色合いが似ているのですが、違います。それに、顔つきがトラギスとは違うので、別の種のようです。

こうなると、こういった特徴のない魚を図鑑から見つけるのは難しいですね。体型からアナハゼの仲間を疑ったのですが、見つからず、鰓の棘からカサゴ目を全部みてみたのですが、やはりいません。

こういうときには、虱潰しに調べるしかありません。まずは愛読書?の一つ釣りサンデー社の「新さかな大図鑑」を見てみますが、似た魚は居ません。そこで、もう一つの愛読書、三渓カラー名鑑「日本の海水魚」の写真を全部見ていきます。新さかな大図鑑の方は釣り人用にまさに釣り上げたばかりの写真を中心に845種を掲載していますので、釣り人には必携の図鑑ですが、日本の海水魚の方はダイバーが撮った写真を中心に2420種が掲載されているので、新魚大図鑑で見つからないときは、この本を探します。

で、見つけました。ハタ科の中にいました。この魚は、ホシヒメコダイという魚でした。ヒメコダイはアマダイ釣りの外道として定番のようですが、ホシヒメコダイはそれほど多くないようです。

確認のために、ネットで「Web魚図鑑」と「ぼうずこんにゃくの市場魚貝類図鑑」を確認します。間違いなくホシヒメコダイです。

新種が写真集に追加されました。新年から連続新種追加は嬉しいですね。

その後も底物狙いを続け、トラギスを連発しますが、次に少し良いあたりで上がってきたのは、アヤメカサゴでした。

これも美味しい魚なので大歓迎です。

とはいえ、その後も大抵はトラギスです。

トラギスがどんどんたまります。トラギスは、クラカケトラギスとオキトラギスが半々といった感じですね。

大きな当たりでウマズラ

午後1時頃には風も波もなくなり、本当に快適な釣り日和になりました。

右の写真は朝の写真と同じ構図ですが、比べると、波が無くなったのがはっきりわかります。

遠くでは、自衛隊の巡洋艦が訓練中です。今日は富士山も綺麗です。

そんななか、久々の良いあたりです。

引きは先ほどのアマダイより強く、いつまでも抵抗します。

「また来たの?」

「うん。今度は強いよ。」

「アマダイ?」

「アマダイじゃないなあ。マダイだといいなあ。」

と、期待しながら上げます。

上がってきたのは、残念ながらタイではありませんでした。大型のウマズラでした。

ヒメとの一荷釣りです。

このウマヅラ、40センチを越えるサイズで、過去最大です。

これなら、あの強い引きも納得です。

早速血抜きをしておきました。

きむさんの方は、苦戦しています。

トラギスだけでなく、ヒメとか、アズマハナダイとか、キダイとか、色々な魚を釣るのですが、イマイチ本命っぽいものが釣れません。

珍しく良いあたりと思っても、ベラのダブルだったりしています。

しかし、そのベラのうち一匹が大きかったので、キープしてもらいました。

このベラ、自宅でよく見ると、アカササノハベラのようです。

星があるようにも見えますが、色合いからしても、アカササノハベラでしょう。

このアカササノハベラも、水深60m付近にいました。ベラとしては深いですね。

そうこうしているうちに、ついにきむさんに大きいあたりです。

「お、何か来た。」

「大きい?」

「うん、ガンガンと引くよ。」

「マダイかな?」

「あれ、引かなくなってきた。」

10〜20m上げると引かなくなるのはアマダイっぽいですね。

「そのまま一定速度で上げるといいよ。深場は、上がってくるまでが楽しみなんだけど、途中でバレルことも多いんだ。」

「ばれないといいなあ・・・」

「お、まだ少し抵抗してるね。なかなか見えないなあ・・・」

「あと15メートル・・・」

「お、見えてきた。なんだあ?? 二匹か? いや一匹だ。アマダイだ。大きい」

ということで、上がってきたのは、さきほどの私のアマダイを軽く超す、40センチ超のアマダイでした。

「おお、これが釣れれば満足だ」

「これはいいねえ。アマダイ場所を継続して攻めてよかったね。」

ということで、きむさんも内房まで遠征してきたかいがありました。

その後は、当たりが遠のき、3時になったので、戻ることにしました。

アジ調査はサバ

「イイダコは行かなくていい?」

「うん、イイダコはいいや。」

「じゃあ帰り際に、朝のアジポイントに行って、魚影があったら釣ってみようか。」

「そうだね。」

ということで、アジポイントを経由して帰ります。

行ってみると、少し魚影があります。

早速竿を降ろしますが・・・・食いません。

少しづつ船を動かすと、きむさんの竿に何か来ました。

「お、何か来た。」

「アジ?」

「何だろう・・・結構強い。」

「サバかも。」

「ああ、そういえばサバっぽい引きだねえ。」

「サバも大きければ美味しいよ」

と巻き上げてみると、上がってきたのは30センチほどのサバでした。

これはリリースです。

更に移動して、もう一度少し魚影があるところでやってみましたが、今度は私ときむさんに同時にヒット。

やはりサバです。先ほどよりサイズが小さくなりました。

「これは、カニ釣りの餌に取っとくよ。」

「じゃあ、僕のも上げるよ。」

ということで、きむさんのサバももらって、これで終りとしました。

上陸は16:00でした。

日が少し長くなったようで、この時間の上陸でも、なんとか片付けは明るいうちに間に合いました。

今日の釣果

結局今日の私の釣果は、アカアマダイ1、ウマズラ1、アヤメカサゴ1、ホシヒメコダイ2、クラカケトラギス多数、オキトラギス多数、ゴマサバ1、ヒメ1(リリース)でした。

きむさんはアマダイ、ゴマサバ、ヒメ、クラカケトラギス、オキトラギス以外にも、アカササノハベラ、ホシササノハベラ、アズマハナダイ、キダイを釣ったので、二人とも8目釣りでした。二人だと12目釣りですね。内房は、この魚種の多さが楽しさです。

写真は二人の釣果のうちキープしたものです。写真撮影後にクーラーの中にオキトラギスを一匹発見したので、二人で釣ったトラギスは、クラカケトラギスが9匹、オキトラギスが5匹だったようです。

今回は二人とも立派なアマダイが釣れたし、初物も釣ったし、快適な釣り日和で、船にも酔わなかったしで、久々に満足な釣りでした。

次の日の夕食は、アマダイの松かさ揚げ、ウマヅラの鍋、アヤメカサゴの焼き霜造り、オキトラギスとホシヒメコダイの天ぷら、アカササノハベラのから揚げで美味しくいただきました。アマダイの松かさ揚げは絶品でした。

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