館山釣り拠点計画(建物設計)
土地が決まり、建築する家を具体的に検討することにしました。資金不足ですから、安く建てるためにできるだけ標準仕様を使い、その範囲でできる変更を考えました。検討途上では、いろいろ予定外の事態は発生しましたが、結果的には満足いく姿で家の形ができてきました。
土地購入契約
前の記事で書いたように、一度諦めかけた土地が買えることになりました。値段は少し高くなりましたが、土地に関しては予算内に収まりました。早速契約です。土地の購入には、土地代の他に、不動産屋さんへの仲介手数料と、司法書士さんへの登記関連費用、それに前の地主さんが払っている今年の固定資産税の残り分を日割りで支払う必要があります。
契約には、地主さんの他に、先方の不動産屋さん、先日会ったお隣さん、こちらの不動産屋さん、こちらの建築屋さんの営業、それに司法書士の7名が集まりました。銀行さんの会議スペースを借りて、お金の支払いを行い、手続き終了です。登記書類が届くのは一週間後ですが、ともかく土地が私の物になりました。
ちなみに、この土地は国土地理院の航空写真ライブラリーで見ると、下の写真のように1975年の時点で既に3軒の小さな家が建築されています。相当昔から宅地として使われていた土地のようです。

で、この3軒の家は賃貸住宅として使われていたようですが、2019年の台風で大きな被害を受け、使えなくなってしまい、これを撤去して売りに出されたということのようです。
敷地内には水道が引き込まれており、水道は問題なく使えそうです。下水の範囲ではないので、浄化槽を入れることになりますが、前面道路には側溝があり、そこまでの管も通ったままのようで、再利用できそうです。ガスは元々プロパンなので設備上の問題はありません。土地はこんな感じの広さで、入り口が9m、奥行きが23mです。

土地が確定したので、次は家の設計です。
ちょっとだけ工夫を追加
家の間取りについては、前の記事でも書いたように、既に基本形は出来ています。今回はできるだけ安く家を建てることを目標としているので、お金がかかるオプションは基本的には使いません。でも、楽ちん住宅さんのプランは、敷地面積以内であればかなり変更が自由で、色々工夫ができます。

この家を土地の画像の上に乗せてみます。

駐車場も三台分とれるし、裏の庭も八朔と甘夏を植える程度には十分です。南側の家が二階建てで圧迫感はあるのですが、家の中にいる分には気になりませんし、裏庭の植物育成のための日当たりは大丈夫そうです。
なかなかいい感じですが、一つ思いついたのが、裏庭に車で物を運びたい。臨時用に駐車できるようにしておきたいということです。となると、南側のスペースが車が通れるように3mの幅が必要です。しかし、現状の設計では、玄関の部分が南側に飛び出しているので、3mの距離は確保できていません。
ということで、鏡面図にして、玄関を北側にした案も考えますが、それだとリビングも北側になってしまい、居室が南側になるので、イマイチです。
結局、玄関の位置を変更して、玄関を西側にしてみることにしました。

この構造だと、玄関にちょっと無駄に思えるスペースができてしまうのですが、逆にこのスペースは、将来蓄電池システムなどを導入する際には良さそうです。このため、元々は洗面脱衣所に取り付けられる予定だった分電盤をこの場所に取り付けてもらうことにしました。まあ、将来的には靴の収納スペースなどとしても使えそうなので、この家を譲る際にも価値がありそうです。
ということで、この構造に決め、家をできるだけ北の端に建てて頂くことにします。これで南側が3m以上空き、車が通れるスペースを確保することができました。これで基本的な設計は終了です。

こんな感じで家の配置も決まりました。
設計図面の完成
家の構造も決まりましたので、設計図面が作られ、色々な材料や性能が見えてきました。楽ちん住宅はローコスト住宅ですが、住宅の基本性能はそれなりにしっかりしています。提供される設計図には、断面図や基礎の図面が利用する材料などとともに書かれているので、チェックも容易です。

住宅の性能で話題になりやすい断熱性能を調べてみると、まず館山市は千葉県の中で勝浦市とともに地域区分7にあたる温かいエリアになっていました。長崎、鹿児島、宮崎と同じレベルですね。

今回の設計図面によるとUA値は0.46、ηAC値は1.0なので、地域7においてZEH水準である断熱等級5をクリアし、数字的にはHEAT20 G2レベルである断熱等級6もクリアしています。地域5でも大丈夫ですね。最近の大手住宅メーカーは、断熱等級7を売りにしているところが多いのですが、それは断熱等級が7までしかないからで、最高値!!と言いたいからですね。
2022年4月に等級5が、10月に等級6と7が設定されるまでは、等級4しかなかったのですから、この断熱性能は館山市では十分な値です。2025年からは等級4以上が義務付けられ、2030年からは等級5が必要になりますが、それもらクリアしているので、当面安心の性能です。
設計図面を読むと、材料もよくわかります。外壁は窯業系サイディング、屋根はガリバリウム鋼板、断熱材は壁と天井が高性能グラスウールで床は押出法ポリスチレンフォームとなっています。典型的な標準材料ですね。コストと性能のバランスを考えると最適な選択だと思います。こんな標準材料を使うからこそ、小さな工務店が全国的な共同仕入れ組合を立ち上げることで、大手メーカー品を大手住宅デベロッパーと変わらない価格で仕入れることができるようです。
楽ちん住宅は住宅展示場での展示もしないし、テレビコマーシャルも打たない、ローコストに徹しているところが好感が持てます。契約時に使ったモデルルームも、既に購入者が決まっているということで、モデルルームはどんどん販売して、新しい家を建てては、一時的にモデルルームとして使うという戦略のようで、合理的ですね。住宅展示場のように、現実的にはあり得ない大きな家ではなく、実際に購入できるサイズのモデルルームなので、参考になりやすいと思います。
とここまで5週間にわたって釣り拠点日誌を続けてきましたが、この週末は釣りに行けたので、ついに冬眠明け釣り日誌再開です。釣り拠点日誌は釣りに行かなかった週末に掲載します。